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2021年1月2日(土) 20:48

ハイスピードカメラの色

 ハイスピードカメラは、民製品ではない。
 科学実験で時間分解能を高めて観察するとか、工場で生産管理やるとか、そういう用途で導入される。つまり、普通のデジカメみたいに使い勝手は良くない。自分が入手したものも、液晶ディスプレイなんてものは付いていない。その代わり、GPIOが付いている。外部トリガー入力などができるのだ。ところがまだファームウェアが追い付いておらず、現時点では使えない。
 外部接続のモニターと、手動操作。これで何とかせねばならない。更には、現像ソフトも最小限の機能しかない。データーを取り出したら、まっとうな編集は適当に他のソフトでやってくれ、というスタンスである。

 取りこみ映像を見るともう明らかに、RAWならではのリニアデーターだと分かる。それが、デフォルトで1.60という謎のガンマで読み込まれている。右の調整バーであれこれいじっても、そう簡単にソレっぽい絵はできない。とにかく、色が薄い。

 新パソコンのおかげで Davnci Resolve が使えるようになったので、現像ソフトは適当に出力して色調整は Davinci Resolve で行うことにする。Davinci Resolve ではLUTが使えるので試行錯誤するが、既存LUTを流用しただけではどうにもイメージに近い仕上がりにならない。派手に映像がブッ壊れる方が多い。
 かと言ってハイスピードカメラの標準LUTなんて、メーカー含めどこも作っていない。自力でイメージに近い映像に仕上げるのは、かなり難易度が高い。

 試行錯誤を繰り返した結果、LUTの自作が成功した。
 使ったのは、IWLTBAP LUT Generator だ。
 これは、512ドット角に色を詰め込んだ調整用PNGを出力できるようになっている。
 この調整用PNGに画像編集を加えた結果を IWLTBAP LUT Generator に読ませると、同じ画像編集を行ったのに相当するLUTを生成してくれる。

 まずはハイスピードカメラの現像ソフトで、話をややこしくしないようパラメーターがデフォルトのまま出力する。ただし、必要に応じて色温度だけは調整しておく。出力動画から適当なシーンを選び、静止画像として切り出す。それを、フォトショップで読み込む。
 隣には、これまで使っていたデジカメの、似たようなシーンを配置。見比べながら、両者が似た雰囲気になるようフォトショップで画像編集。

 まずはトーンカーブで、輝度を似た感じに揃える。

 本来ならガンマ2.2で出力すべきなのに1.6だから、輝度は中央が持ち上がったトーンカーブにしないと揃わない。それも、ハイライト情報が多いヒストグラムなので、ハイライトを圧縮するカーブにする。

 輝度が揃っても、明らかに色が薄い。

 そこで、続いて彩度を上げる。
 意外なことに、彩度を上げると日陰部分に色が付くように見える。と言うより、日陰部分の色が変化するように見える。
 個別に色を調整する必要があると感じていたのに、意外にもマスター彩度を上げるだけで色がほぼ揃ってしまった。

 それでも、暗所の色はまだ薄く感じられる。しかしこれは、民生用デジカメの側が見栄えを良くするために彩度をいじっていると考えるべきだろう。

 残る問題として、肌色がくすんでいる。

 いよいよ色相をいじらねばならないか、と思ったがいじってもハマらない。
 そこで、目標画像と編集中画像のRGB値を取得し、それが合致するようにトーンカーブ経由点を決めてみた。

 すると、ちょっとズレたコントラスト上昇パターンになった。
 全体の見た目も、いい感じになった。

 最初の予想とは異なり、彩度を少し上げた以外はトーンカーブだけでイメージ通りの絵になった。つまり、素材が良好だったのだ。
 民製品と異なり、下手に見栄えを考えてデーターをいじっていないのが功を奏しているのだろう。

 あとは、調整用PNGを読み込み、同じトーンカーブと彩度を当ててから書き戻す。編集は、とうぜん16ビットカラーモードで行う。保存も、16ビットPNGだ。
 それを IWLTBAP LUT Generator に読ませると、拡張子 cube のLUTファイルが生成される。あとは、Davinci Resolve で使うだけ。

 いろいろなクリップを試したが、ほぼイメージ通りの仕上がりになった。これで、ハイスピードカメラを活躍させられる。
 ただしまだ、完全ではない。暗部ノイズが、かなり多いのだ。

written by higashino [カメラ] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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