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2006年10月9日(月) 20:24
店頭で簡単に買えるバリスタでも、定格0.6ワットなどとある。0.6ジュールではなくワットだ。数ジュール食らって加熱しても、それが冷えるのに充分な間隔を空ければ大丈夫であるかのように聞こえる。1センチほどのバリスターでもサージ耐量4500Aなどと相当なもの。バリスターはかなり丈夫な雰囲気だ。
ただし寿命には疑問がある。雷サージなどを想定していると、これは年中発生するものではない。ここぞという時にだけ働くことを前提に設計されていて、日常的にサージが加わることは想定していないかも?
すべてのバリスターがそうかどうかは分からないが、寿命300回想定での定格という品もある。コイルガンでは、一発撃つごとに確実にサージが発生する。数百発撃ったらバリスターが壊れるのでは話にならない。しかも多段式だとそれだけバリスターの数も増える。撃つたびにどこかのバリスターが壊れていたのでは全く「実用」にならない。
これは、バリスターの負荷を減らす一案だ。
ブレーキング部分をバリスターと抵抗の直列とし、それを並列に幾つも並べる。サージが発生するとバリスターが通電するが、多数のバリスターが通電するほど合成抵抗値は小さくなり、サージ電圧が下がり、ブレーキの効きは悪くなる。
サージ電圧と合成抵抗値が釣り合う個数のバリスターが導通し、ブレーキの効きをベスト近辺にキープする。失われるコイルエネルギーの多くは抵抗で消費され、バリスターの負荷はそれだけ減る。
すべてのバリスターが導通し合成抵抗値が最低になっても何かの間違いかパーツの誤差でスイッチング素子に限界以上のサージが加わる可能性もある。それはスイッチング素子と並列に入れたバリスターで保護する。
この回路の問題はパーツ点数が増えること。バリスターの負荷が減っても個数が増えたのでは相変わらず故障に悩まされるかもしれない。また、抵抗とバリスターのセット数が増えるほどブレーキング状態をベストに近付けられるが、それを40連とかのユニット個別に用意すると大変なパーツ数になる。それこそ体積も重さも無視出来ない。
更に、かなり無駄でもある。
最終的にどの程度の弾速が出るかは分からないが、秒速60メートルも出れば大成功だろうと思っている。この場合、12ミリの加速コイル一段を通過するには0.2ミリ秒しか掛からない。加速中の速度はもっと遅いので、コイルの通過にはもっと時間がかかるが、ブレーキングでコイル電流を抜くのに要する時間は1ミリ秒をかなり下回らせたい。
となると、同時にブレーキング状態に入っているコイルは40連のうち多くても2つか3つということになりそうだ。それなのに、複雑なブレーキング用バリスターバンクを40セットも用意するのは・・・もし複数のコイルで1つのバリスターバンクを共用出来ればかなり話が楽になる。だが、そう簡単には共有出来そうにない。
written by higashino [コイルガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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