Darkside(https対応しました) |
2006年10月19日(木) 17:38
コイルガン計画では、まずコイルユニットを3セットばかり組み立てて基本性能をチェックする。
使用を決めたパーツは本当に耐えてくれるのか?予想外のノイズは出ないか?誤動作しないか?そして各種の測定。基本試験では1セットあれば最低限可能だが、全長1センチそこそこの極めて短いコイルなので、複数並べた場合の特性変化が気になる。最低でも3つは作って、並べた場合の測定を行いたい。
基本ユニットがうまく動きそうなら、コイルユニットを8つ製作して銃身10センチほどの小型多段コイルガンを仕立てる。8段なのは1つのPICで制御し易いからだ。
これで多段動作がうまく出来そうであれば、その結果や実測データ→シミュレーションに基いて本番の超多段バージョンを設計・製作する。ここでは制御用に複数のPICを同時動作させねばならない。
これらを仮に、コイルガン1、コイルガン8、コイルガン40とでも呼ぶとしよう。
1)コイルガン1
・コイルユニット単体の開発
・光ファイバー経由によるIGBTゲートドライバーの開発
・シミュレーション用に各種基本データの測定収集
2)コイルガン8
・単一PICによる多段制御の開発
・多段動作の実測を元に、シミュレーションの改良
・チャンバーの開発
3)コイルガン40
・複数PICによる多段制御の開発
・秋月IGBTを使った高性能版コンデンサー充電器の開発
・実用を前提にした銃筐体の製作
プロとアマの違いは言うまでもない。これらの計画に「期限」とか「納期」という概念が無いことこそアマのアマたる所以である(汗)
コイルガン8に至ると、スイッチングIGBTのON/OFFタイミングを変えつつ実験を行うことになる。コイルユニット間の相対的なタイミングを固めることと、8ステージ全体のタイミング緩急を変えることは別である。
PICでタイミングを取ると、メトロノームの速さを変えるように「音楽」全体のテンポを滑らかに可変させるのは面倒だ。現実には、PICの動作クロックを可変にしてしまう方が楽と思われる。かと言って、単に可変なだけでは困る。発振周波数は安定していて欲しい。ここで、とある亡霊を飼っていたことを思い出した。過去の定番にして廃品種のMC145163P・・・
10年ほど昔、パソコンが486の50MHz動作だった頃に、オーバークロックのブームがあった。当時のCPUは単純であり、動作クロックの変更は外部から与える周波数を変えるだけで容易だった。
そこで登場したのが、小型の周波数シンセサイザーだ。
写真は、10年ぶりに火入れした初代FEXT−PLLである。
ディップスイッチで起動時の発振クロックを設定しておき、プッシュスイッチで変更出来る。当時のままに起動時60MHzになっているが、もちろん20MHz以下にも出来る。
これでPICを動作させれば、コイルガン全体の点火テンポを自在に緩急変えて動かせる。元々CPUにクロックを供給する目的で設計されているだけに安心感がある。
どうやら壊れていない様子。現在のパソコン相手には何の役にも立たないが、遂に第二の人生が見つかったようだ★ただし、大型で電源も面倒なので、試験時には役立ってもこのまま完成版コイルガンに搭載することは考えられない。
written by higashino [コイルガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
Generated by MySketch GE 1.4.1
Remodelling origin is MySketch 2.7.4