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2006年11月3日(金) 10:05

もっと光を!

 プッシュスイッチを押している間だけLEDが点灯する単純な試験プログラムを作成。

  include 16f84.h

  .osc hs ; オシレータ
  .wdt off ; ウォッチドッグ
  .pwrt on ; パワーアップタイマ
  .protect off ; プロテクト

led_red  equ rb.3 ; 赤LED
led_main equ rb.1 ; 赤外線
push_sw equ ra.2

  org 0
  goto start
  org 4
  goto start


; *******************
; 開始
; *******************
start
  mov intcon,#00000000b ; 割り込み禁止
  setb rp0 ; ページ1選択
  mov ra,#11111111b ; ポートAを IN
  mov rb,#00000000b ; ポートBを OUT
  clrb rp0 ; ページ0選択
  mov option,#10000000b ;

loop_main
  btfss push_sw ; プッシュスイッチが押されたか?
  goto push_on
push_off
  clrb led_red
  nop
  clrb led_main
  goto push_tail
push_on
  setb led_red
  nop
  setb led_main
push_tail
  goto loop_main

 主役の赤外線LEDと同時に普通の赤LEDを点灯させ、肉眼で確認出来るようにする。本当に赤外線LEDが点灯していることはデジカメの背面液晶画面で確認。

 こうして約60ミリアンペアで点灯された赤外線LEDを光ゲートドライバーに接近させると、約5センチ離れた状態からしっかり5V以上まで振れた。よしよし・・・

 金属パイプをLEDにかぶせ、エポキシで固めて光ファイバーをセット。太さは0.75ミリを使用した。出来るだけ引き回し易くするため細いのを使いたいが、多くの光を送るには太い方が楽である。両者のバランスで選択した。
 だが、この先端をゲートドライバー側のフォトトランジスターに近接させても、電圧計の針は僅か0.3Vほど振れるだけ。著しく出力が不足している。測定すると、光ファイバー先端から出ている赤外線は、0.14ミリワットに過ぎなかった。

 TLN233は50ミリアンペア流した状態で光出力30ミリワットである。それが、0.75ミリの光ファイバーには200分の1以下しか入射してくれない。
 30ミリワットもあれば細いファイバーにも充分な光が通ってくれるだろう。5センチ離れて充分な光が送れるなら、細いファイバーにも充分な光が通だろう。そんな希望的観測は実験結果の前に粉砕されてしまった。エポキシによる吸収や光軸ズレによるロスを改善すれば、もっと多くの光を通せるだろう。だが、0.3Vしか振れない電圧を5Vにアップ出来るほどの改善はとても期待出来ない。

 狭照射型とは言え5ミリLEDの放射光を細いファイバーに通すのは非常に難しいようだ。
 だとすれば、やはりレーザーダイオード?

 秋葉原の所々に出没する例の違法販売レーザーポインターである。
 クラス3Bだが安物で出力が安定せず、実測でも1ミリワットを僅かに越えるだけ。先端のフタを外して光ファイバーを差し込む。先に、LEDにかぶせたアダプターも工作精度は怪しいが、ワザとである。
 実際に工作する場合、神経を使って非常な精度を確保してやっと所期の性能を確保出来るようでは苦労する。少々いい加減でも性能が発揮出来るかどうかが知りたい。

 同じように光ファイバーの先端をゲートドライバー側のフォトトランジスターに近接させると、電圧計の針は1.5Vまで振れた。
 ファイバー先端から放射される赤いレーザーは、光出力僅か0.07ミリワットしかない。それでも20分の1以上が透過しているので、LEDを点灯させるより桁違いに効率が良い。

 注目すべきは、受け側のフォトトランジスターはピーク感度800nmという点だ。赤外線LEDは870nmであり、650nmのレーザーポインターより感度が高い。しかも光出力も2倍である。それなのに電圧はレーザーポインターの方が5倍も出た。
 これは、TPS601Aの受光指向性が高いため、平行光線に近いレーザーポインターの光を効率的に受光出来たためと思われる。つまり、TPS601Aよりもずっと広指向性のフォトトランジスターを使用すれば、LEDでも電圧が上がるはずだ。

 半導体レーザーにはCD用の780nmやDPSS用の808nmなど、もっとフォトトランジスターの感度が高い波長でしかも出力も大きな品が幾らでもある。それらを使用するのが良いのか?
 それとも、広指向性のフォトトランジスターを使用するのが良いのか?
 気分は赤外線レーザーダイオードに傾いている。

written by higashino [コイルガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(3)] [TB(0)]

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Comments

『光ファイバ』

はじめまして、毎日更新読んでるものです。
光ファイバですけど、これプラスチック光ファイバですよね?
確か、あれは赤外線を殆ど通さないモノだったと思います。
ちょっと前に光工学の授業で聞いた様な…

written by DAI

『げっ!』

 貴重な情報ありがとうございます。
 通信で良く使われる1.5μあたりではなく0.8μあたりでも透過しないのでしょうか。これは案外赤色LDが最適かもしれませんね。

written by IDK

『ファイバ』

そうですね。
プラスチック光ファイバ(POF)を使った通信では、赤色LD(LED)使うそうです。
POFはホットプレートで先端を溶かして潰すと光の入りが良くなります。

written by DAI

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