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2006年11月16日(木) 17:09
ゲートドライバーをブレッドボードに組み立てる。これなら接続を間違えても簡単に修正出来るし一部パーツを交換して試験を繰り返すのも容易。
最初からこうすれば良かったのだが、パーツ点数が少ないため甘く見たことと、実際にコンパクトに組もうと作業してみないと実装のイメージが沸かないのでいきなり組んでしまったのだ。
目立つ赤ジャンパーは意味無し。
秋月インバーターで6.25Vを供給し、右下のIGBTには見えないが電池と抵抗と赤LEDが接続されている。
これで、フォトトランジスターにレーザーポインターを照射。
レーザーが当たっている間だけ赤LEDが光って、当たっていない時は即座に消える。そうなれば成功である。
IGBTゲート電荷引き抜き用のPNPトランジスターを交換しながら試してみた。エントリーしたのは以下の3種類である。
いずれも、千石で扱っている中で使えそうなスペックを選定した。元々そうやってA1242を選定したのだが、ミソ付いたので他にも探したのだ。結論として、3つのいずれも全く問題無し。想像通り、試作ゲートドライバーが意図通りに動作しなかったのはA1242がたまたま壊れていたのが原因だった。
型番 | 耐圧 | ゲート耐圧 | 耐電流 | 最小hFE | BE飽和電圧 | 遮断周波数 |
2SA1242-Y | 20V | 8V | 5A | 160(500mA) | 最大1.5V | 170MHz |
2SA1926 | 80V | 8V | 3A | 150(500mA) | 最大1.2V | 80MHz |
2SA1972 | 400V | 7V | 0.5A | 140(100mA) | 最大0.9V | 35MHz |
3つの中ではA1972の性能が見劣りする。高耐圧の代償か。ゲート電位5Vの場合、引き抜き電流が400ミリアンペア程度になるため余裕が無い。トランジスターは電流が増えると増幅率が低下するため、数字上のスペックにはたっぷりと余裕が無ければならない。ブースターに使用するので、増幅率は重要だ。
また、A1242は性能的に問題が無い(だからこそ最初に選定した)のだが、壊れた実績が出来てしまったパーツは採用し辛い。実際には自分が馬鹿やって壊した可能性も否定出来ないが、それでも手を出し難いのは分かると思う。
実際のパッケージを見ても、A1972は丸型なのでかさばる。
絶対的なサイズは小さいが、いざ組み合わせると結構邪魔なものだ。A1242とA1926は平型であり、C2655とすっきり組み合わせ可能だ。
性能的にまずまずで、コンパクトだが実装作業に苦労するほど小さくもないA1926がベストだと思われる。
注意点として、型番が刻印されている面を見えるようにして足を下側にした場合、A1242とそれ以外の2つでは足の順番が逆なのである。A1242とC2655を合体させると放熱面が外側になったが、A1926は型番の面が外側になる。
こうしてIGBTのスイッチングを光ファイバーで行うことに成功したが、このままでは実験出来ない。
数百アンペアのパルス電流が流れるコイルの至近距離に置くため、ブレッドボードのままでは誘導サージでとんでもないことになるだろう。コンパクトに組み立てねばならない。更に、光ファイバーを取り付けねばならない。
何でもない作業に思えるが、光ファイバーアダプターの製作で大騒ぎしているところだ。こうなったら適当な金属パイプをネットで漁る方が良いだろう。それまでの間はこの前やったように、光ファイバーにガムテープを巻いて2ミリに通して暫定的に完成としよう。
A1242が壊れたのが本当に「たまたま」だったのか気になる。だから本当はある程度のところまではブレッドボード上で実験したいのだが、その状態でコイルに通電するのは無謀だし・・・まだ何波乱もあるだろうなぁ・・・
written by higashino [コイルガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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