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2006年11月19日(日) 19:08

反応速度

 コイルに数百アンペアを流す本格試験に備えて、秋月インバーターにも保護パーツを付ける。
 超高圧サージをまずはバリスターで消去。誘導サージの小電流なら耐久性も心配無いと踏んでいる。その後方にある1N4007は、出力側の電圧が高くなって逆流しインバーターが壊れるのを防ぐ。サージ対策と言うよりインバーター一般の対策である。
 そして一番奥には7Vのツェナダイオードが控え、想定外の高電圧を消去。

 この後、出力配線は長々と引き回す。
 最終的なコイルガン40においては、IGBTゲート電源の供給元からは最大数十センチ引き回さざるを得ない。だから、配線が長いのは与件として、そこに発生する誘導サージも与件として、対処することになる。
 誘導サージをキチンと防御出来るかどうかは、今のうちに確認する。

 光ファイバー経由で、PICからIGBTのスイッチングに成功。
 赤い光が輝くと同時にファイバーの逆端が輝き、IGBTで通電されたLEDも輝く。ちょっと妙な気分である。

 しかし、ここで安心してはならない。まだ懸念事項が残っているのだ。
 確かに、人間の反応速度レベルでは完全に意図通りのものが完成した。だが、マイクロ秒単位の世界ではちゃんと動くのか?
 予定通りの速度でIGBTをスイッチング出来ているのか?
 少なくとも、ON期間100μ秒のオーダーでうまく動いてくれなければ困る。

 当然オシロスコープの出番だ。
 PICのプログラムを修正し、100μ秒ごとにLEDのONとOFFを繰り返すようにする。つまり、5KHzである。
 さすがに、たった5KHzのスイッチングに追随出来ない訳ないだろう。そう思って気軽にやってみたが、何だか波形がおかしい。波形が無いのだ。完全な直流状態。操作ミスを疑ったが、試しに50Hzに落としてみると綺麗な矩形パターンが現れた。

 これは、250Hzでの波形である。2ミリ秒のONと2ミリ秒のOFFを繰り返している。升目の横1目盛りが1ミリ秒となっている。見ての通り、ONは高速なのにOFFが異様に遅い。まるで、ゲート電荷引き抜き用のA1926が全く仕事していないかのようだ。
 A1242に引き続いて、お前もか!?
 いや、ONも相対的には高速だがちょっとニブいぞ?

 A1926が濡れ衣だったことはすぐに判明。フォトトランジスターのカソード電位も全く同一の波形だったのである!
 受光素子としてTPS601Aは高級機種であり、スイッチング時間はONもOFFも2μ秒だ。つまり、犯人はLEDだと考えざるを得ない。使用したのは明るさを買ってサンダーのSDL−3N4TRだが、こいつの消灯時の反応が特にトロいのではないか。データシートではON時間もOFF時間も不明だが、これは最初に試した赤外線LEDのTLN233等も同様である。

 レーザーダイオードに比較してLEDの反応が遅いことは知っていたが、どの程度遅いかは知らなかった。果たしてこの波形がLEDの素の実力なのか?代わりにレーザー使って比較してみよう。

written by higashino [コイルガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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