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2006年11月26日(日) 13:14

100μ秒

 水晶発振器を装備した高精度パルス発生可能なPICとして、製作途中の弾速測定器を使って実験してみた。
 幅100μ秒のパルスを発生させ、1万分の1秒間だけLEDを光らせる。それをTPS601Aで受光し、A1972で増幅。1KΩバイアス抵抗の電圧をオシロで調べる。

 根本的な問題として、LEDは1万分の1秒単発パルス発光など出来るのか?
 肉眼では弱々しく一瞬輝くのが確認出来るが、余りに発光時間が短いために暗いのか、それとも1万分の1秒ではフル発光に達する遙か前に電流が切れるので実際に暗いのか・・・測定せねば、それが分からない。

 計画中のコイルガンでは、通電時間が100μ秒以下になることはまず考えられない。実際は200μ秒から1ミリ秒程度の間はコイルに通電させる。つまり、100μ秒のパルスを処理出来る性能があれば問題は生じない。
 ↑などという文章が書けるのも、具体的な数値を使って設計・シミュレーションを済ませてあればこそである。

 まずは、素のパルスである。立ち上がりはそれこそ一瞬で9割方の電位に達し、立ち下がりもシャープ。
 これが、LEDとフォトトランジスターと増幅トランジスターを経由すると、どうなるか?

 計測を16回行い、すべての結果を合成した。波形そのものもさることながら、一番知りたいのはタイミングの安定性である。少々波形が壊れていても、毎回同じタイミングで信号が上下していれば何とかなるのがシンクロトロン型コイルガンだ。
 結論から言って、最低でも数μ秒程度の安定性を持っていて欲しい、という設計上最大の要請は満たされているようだ。しかし、立ち下がり自体には数十μ秒を要する。どんなに高性能なブースター段を取り付けても、ブースターとしてトランジスターを使用する限りはこれ以上の速さでIGBTのゲート電位を下げることは出来ない。

 IGBTのOFFがトロくなると、コイル電流のブレーキングもトロくなる。コイルガンにおいては、コイル電流をいかに高速に止めるかが最重要である。
 どうやら、ゲートドライブにFETを検討せねばならないようだ。

written by higashino [コイルガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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