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2006年12月4日(月) 17:22

パーツ確定

 C2655はTPS601Aの増幅に使う場合、耐電流的にはオーバースペックであり不必要に大型だ。サイズ半分のC1213が手元にあったので光OFF時の戻り反応を測定してみた。C2655(黄色)と比較すると、それを上回っている!
 戻る瞬間の電圧変化がC2655より急になっている。

 だが、ちょっと待て。C1213のエミッター・ベース間耐電圧は?・・・4Vだった (;_;)
 これでは戻りが高速なのも当然(なぜ当然なのかは説明出来ないのだが)。念のためベースの電位変化を測定。

 駄目だ、接地しているエミッターとの電位差は4Vを超えている。最初はちゃんと動作していてもいつ故障するか分からない。実用を考えれば採用出来ない。
 パーツの定格を超えてマージンに期待して動作させるのは、実験室ならまだしも実用品では不可。あらゆるパーツは定格を遵守して使用すべきである。それが無理なら設計を変更せねばならない。とは言え、C2655がデカ過ぎるのも事実。EB間耐圧5Vのトランジスターで、適切な代替品を探ってみよう。

 

2SC732

 残念ながらC2655よりも戻りがトロい。明確な性能差が出ているので、サイズが大きくてもC2655がマシ。

 

2SC1623

 OFF時の初期の戻りが非常に優秀。最後がダラダラしているため全体波形ではC2655と互角になっているが、コンパクトなチップ型なので文句なしにC2655より望ましい。

 2SC2462と2SC2712は Not Work だった。どうもチップ品は気難しい。
 でも、C1623を採用で構わないだろう。C1623を使用した場合の、IGBTゲート電位の変化↓
 2重になっているのは、実際にIGBTを接続した場合としない場合の波形で、ほとんど一致している。パルス幅は10〜20μ秒太っているに過ぎず、タイミングの安定性も非常に良好。完全に数μ秒以内であり、シンクロトロン型コイルガンに安心して使用可能だ。

 ところで、ここまで受光センサーにはTPS601Aを使用する前提で話を進めて来た。これを、更に高性能なフォトトランジスターに換装すれば?
 しかし秋葉原で簡単に買えるパーツだと、TPS601Aが桁違いに高性能なのである。立ち上がり立ち下がりの反応速度でも、感度・電流でも、圧倒的と表現できるほど他とは違う。代替品は見つかっていない。高価なセンサーだが価格に見合う中身がある。

 秋葉原を離れてとにかく高性能なセンサーを・・・と漁ってさえ容易に見つからない。これまで悩んだ経験から、「入手性」もパーツの性能の一部だと感じている。(高価ではあるが)入手の容易なTPS601Aで必要な機能性能を満たした回路が作れる以上、それで構わないと思う。

written by higashino [コイルガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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