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2006年12月6日(水) 17:40

動作試験

 試作ゲートドライバーをIGBTに接続する。
 IGBTからはゲート抵抗を取り去り、ゲートをサージから防護するためにツェナダイオードを取り付ける。以前4パラで組み上げたIGBTをずっと流用しているため、物理的に作業が困難でツェナは3カ所にしかセットしていない。1カ所は2つのIGBTゲートを受け持っている。

 本番組み立てではIGBT個別にツェナを取り付けるつもりだ。

 IGBTのゲートとゲートドライブFETのドレイン間はどうしても数ミリの配線が剥き出しとなるが、FETは2つともソース・ドレイン間耐圧200Vである。FET内蔵ダイオードが逆電圧を逃がしてくれるなら、サージでは容易に破壊されないはず。

 光ゲートドライバーは5V安定化電源が必要なので、秋月インバーターを調節。しかし電圧調整ボリュームが微妙過ぎてなかなか適切な値に出来ない。
 そこで、多回転ボリュームに換装した。

 ところが、幾らボリュームを調整しても0.7V前後しか出力されない。おかしいと思って調べると、ボリュームを取り付けた3カ所の電位がすべて同じ・・・と言うかショートしてやがる!
 ボリュームを取り外すと、普通に両端500KΩある。基板側は何も付いていないのに3カ所が互いにショートしている。どうなってんだ?

 全く訳が分からない。本来は250KΩの半固定を取り付ける仕様だが、手持ちの500KΩを付けたのがマズかったのか?
 250KΩを使うべき場所に500KΩを使ったら壊れるほど微妙な回路だったのか?
 原因不明だが秋月インバーターが動かないのも確か。半固定で250KΩは買い出しに行かないと手に入らないし、元に戻したのでは電圧調整が困難なままだ。

 止むを得ず、PICブレッドボードから電源取って動作試験することにした。

 これが、動作試験回路の全貌である。
 PICが幅20μ秒のパルスを発生させ、それが送信用発光ダイオードD1を輝かせる。TPS601Aで受光され電流が流れるとQ3で増幅され、Q1とQ2をスイッチング。これがIGBTのゲートをドライブして確認用発光ダイオードD2が輝く。このD2の電流制限抵抗R2の両端電位差を測定すれば、IGBTを流れる電流の変化が分かる。
 D3はIGBTの単なる逆電圧保護。

 PICから発生するパルスは、以前掲載した通り。20μ秒。

 それが各段階を経てIGBT電流の変化に辿り着いたもの↓。

 この測定自体にD2は不要であり、D2のために電圧変化が小さくなっている。しかしD2によりIGBT電流を視認出来る。3万分の1秒程度の通電でも、LEDが一瞬輝いたことは充分に肉眼で確認可能。それも思ったより明るく見える。
 波形自体は倍近くに太っているがタイミングは安定しており、電流の立ち下がりも数μ秒以内に完了。目的達成に必要な性能が実現されている。今度こそ光ゲートドライバー完成か!?

 残る問題はこの1万倍の電流をスイッチングするとどうなるか?である。
 電磁ノイズ・・・とヒトコトで済ませるが実際は電場と磁場は違う。電波をシールドするにも比べて磁気のシールドは難しい。シールドテープの材質はアルミや銅であり、コイルから発生する強烈な磁気嵐にはほとんど無力だろう。
 やっぱり回路自体のコンパクト化が最も重要だ。

 その上で、磁気シールドは回路ではなく発生源の方に施した方が良い。小さな回路をショート気にしつつシールドするより、コイルをシールドする方が実際の作業が楽だ。それ以前にどっちみちコイルは磁気シールドせねばならないと思われる。コイルガンの性能に影響する。

written by higashino [コイルガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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