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2006年12月9日(土) 16:05
焼けたのは、コンデンサー充電器の出力ダイオードだった。ヒビが入って割れている。燃焼時の発熱からか、出力配線が外れている。
バリスターが装着されているのになぜ?と思ったらバリスターは付いていない。
すっかり付いてるつもりになっていた。
ということは、SSY−1の射撃時とそっくりの現象である。メインコンデンサーから発する原因不明のサージで即死。たった11ジュールしか蓄積されないコンデンサーなのに、猛烈な破壊力を持つサージが発生するのはなぜだろう。
今回IGBTはONしっ放しである。OFF時に強大なサージが発生するなら分かるが、330V充電されたコンデンサーが耐圧1000Vのダイオードを割るほどのサージをON時に発生させるものなのか?
開閉サージならそんな極端な電圧が発生するとは思えない。
更に謎がある。核心部分の回路図を示してみよう。
左側がコンデンサー充電器の出力部分。1N4007を通して330Vが出力される。固定&半固定は電圧モニター用。出力電圧を分圧し、レギュレーター制御ICのMC34063に接続。今回このMC34063は破壊されていない。壊れたのは1N4007だけで、これを新品に交換するとコンデンサー充電器は正常に動作した。
MC34063には分圧抵抗で200分の1以下の電圧になって引き込まれているので、容易に壊れないだろう。問題は、コイル側に存在するF10P40Fである。このダイオードは、LC共振で反転する極性から電解コンデンサーを守ると同時にフライホイールダイオードとしても働く。これが、壊れていないのである。耐圧は400Vしかない。
もしメインコンデンサーがサージを発生させているのであれば、1N4007はフッ飛んでF10P40Fが無事というのは訳が分からない。いざ通電すれば耐電流が問題となるが、通電しない限りは耐電圧だけの問題のはずだ。1N4007が破壊されるためには1000Vを上回る電圧が発生しているはず。でも耐圧400VのF10P40Fは無事・・・
こんな現象がなぜ発生するんだ?
最もありそうなことは、1000Vを上回るサージでF10P40Fも劣化しているがすぐには劣化が分からないだけ・・・という恐ろしいものである。SSY−1で同様の現象が発生した時はバリスターを付加することでトラブルが解消した。
ブレーキング抵抗のように数百アンペアも流れるはずはないので、今回もバリスターは使えるだろう。バリスターの寿命は電圧ではなく電流で決まる。高圧サージであっても弱電流であれば、バリスターは半永久的に使えるだろう。
他のパーツはどうか。
メインコンデンサーには接続されていない秋月インバーターは影響を受けていなかった。最大の焦点であった光ゲートドライバーも破壊されなかった。IGBTも無事・・・だったがちょっとドジ踏んでその後に壊してしまった。これはどうせ組み直すつもりだったので新しくしよう。
どうやら実験は続行可能だが、サージ発生原因が不明なのが気になる。サージの調査をもう少し続けよう。
written by higashino [コイルガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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