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2007年1月9日(火) 17:22
インバーターが暴走すれば、結果は重大である。もし定電流型のレーザーダイオード駆動用だったりすれば、過剰電流でLDを破壊するだろう。
インバーターに関するノウハウを十分に積んだ後でなければ、レーザー砲用の携帯電源をおいそれと製作出来ない。
さて、インバーター自体はバッテリーさえ元気であればピーク3Aでの動作に耐える。そこで、ピーク2A設定にしてみた。
元気なエネループでは4秒でチャージ完了。消耗し掛けたソニー電池でも正常発振し、10秒掛かって完了。冷えた状態からの起動も問題無し。出力電圧検出も大丈夫。更に繰り返す度に所用秒数が伸びる。3回目は20秒を要し、この状態でソニー電池の無負荷電圧は4.8Vまで低下していた。充電中は2.2Vを少し上回る程度まで落ちているがMC34063は耐えている。
ニッケル水素電池は公称1.2Vだが、実際には無負荷1.2Vまで落ちれば末期であり充電し頃ということだ。
ピーク2Aなら消耗し尽くす寸前のバッテリーでもそれなりに動く一方で消耗がはっきり分かる。また、インバーター自体も十分な余裕がある。更に、元気4秒〜消耗10秒というチャージ性能も実用域である。
どうやらこれでインバーターの仕様を決定するのが良さそうだ。
最も電流を食う駆動用モーターとコンデンサー充電インバーターは、バッテリーを直で利用する。5V近辺でのDC−DC変換効率は市販品でも70%程度。もしそれらを安定化すればただでさえキツい消費電流が4割増しとなってしまう。
だが、ラジコン受信機やPICは5V安定化させた方が良いだろう。頭脳は優遇し、バッテリー消耗が検出された場合に適切な防護措置を行えるエネルギーを与えるべきだ。
これにて電気系統の開発は、ひとまずOKとする。適当な時期に、PICによるON/OFF機能を追加したプロトタイプをまた製作せねばならないが。
とにかく前例がネットでは見つからないため、あれこれ試している。
これはロボットやラジコン用途に販売されている汎用リチウム電池。通常のリチウム電池に比べると大きさの割に容量が小さいのだが、理由は充電回路や安全機構がビルトインされているから。
普通に売られている汎用リチウムは充電をユーザーの自己責任にしているものが多い。しかし、極めて危険なリチウム充電を自己責任は無理である。つまりは「買うな」と言ってるに等しい。何しろ自分みたいに平気でいろいろ燃やす人間でさえ怖くて手が出せないほどなのだ。
このリチウム電池は5VのACアダプターを接続して2〜3時間放置すれば、電池内蔵のマイコンが自動的に満充電を検知して充電が止まる。
また、ローバッテリーや過負荷を検出すると出力が切断され0Vとなる。つまり、インバーターの暴走を予防出来るのだ。最大電流は2.2Aである。標準電圧3.7Vは、別途6.6V電源を抱え込んだ今のインバーターで対応可能。試してみると、無負荷3.9Vがコンデンサー充電中は3.2Vまで低下しつつ6〜7秒で充電完了。これを330V生成専用バッテリーとしてニッケル水素のメインバッテリーと別に搭載すれば、問題がかなり単純化される。安全装置をバッテリー任せに出来る。充電はやや低速だがPWMの隙間を狙う必要がなく常時動作させられる。
どの程度実際に使い物になるか、エネループと並行して使い込んでみるつもりだ。
残る問題は最適コイル設計・・・の前にパチンコ玉保持機構である。現在、エアガンのチャンバーに類似した方法と磁石による方法の2つを検討している。これには、弾倉の方式と実装が絡むため問題が複雑化している。
BB弾発射戦車では非常に実用的な手法が確立している。それは、内径7ミリの引きバネを弾倉に使うことである。自由に曲げられるため、限られたラジコン戦車内空間の余った場所に這わせられる。また、ある程度ならねじることも出来るため、砲塔の旋回に追随出来る。ラジコンでは配線の問題もあるため、砲塔は無限回転ではなくどこかで回転が止まるようになっている。
しかし引きバネ弾倉が有効なのは直径6ミリしかないBB弾だからである。直径11ミリのパチンコ玉では必要なバネが太くなり過ぎて占有空間が大きく消費されてしまう。35分の1のストームタイガーでは事実上無理だ。どう考えても、自重落下式にせざるを得ない。
これは、以前から試している磁力吸着式で側面の軟鉄Oリングにくっつける方式。
磁石の位置を一定にするため3カ所にリベットをエポキシ接着していたのだが、発射時の衝撃で外れてしまった。コイルガンは極めて短時間に超加速するため、反動で破損が生じ易い。金槌で衝撃を与えているようなものだ。
コイルとOリングの間に隙間を作ってみたが、なかなかパワーのスイートスポットを捉えられない。調整の手間自体が大変なものだ。
ところで、単三ニッケル水素電池4本と小型のインバーターで10〜20ジュールのストロボ用コンデンサーを実用的に充電可能となれば、コイルピストルも作れる。
実際、コイルガンの説明をするのに1つあると面白そうだ。
コイルガン戦車一号として現在開発している35分の1ストームタイガーが完成すれば、二号として15分の1Sタンクを考えている。これは、表サイトで開発が停止しているもので、エアガン搭載を止めて主砲をコイルガンにする。この場合、スケール上の適正口径は7ミリである。当然多段式。
written by higashino [コイルガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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