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2007年5月18日(金) 17:13

チタン巻き

 3段目コイルからは銅ではなくチタン混入となる。純粋チタンの粉末は入手し難いので、安価な二酸化チタンを使う。これは白塗料とか日焼け止めとか光触媒に使われる興味深い物質であり、コイル固めに使うと思わぬ副作用があるかもしれない。

 まあ、やってみよう。

 銅粉以上にエポキシに混ぜ難い。銅もそうだが体積にしてエポキシの2倍くらい思い切って混入している。チタンだと粘性がとんでもなくアップし、棒を2本使わないと作業不能なほど。何か料理してる気分だ。
 この手の作業をコイル1段ごとに行うので、10段建造は想像以上に手間が掛かる。30段以上のコイルガンなんて、コイル製作を考えただけで気が遠くなりそう・・・

 チョコレートとソフトクリームの組み合わせ (^_^;)

 とてもおいしそうだが、これまで作ってきたコイルの既に2倍の長さになっている。それだけ冶具から引き抜き難くなっている。10段組み上げた後ではとても引き抜けないと思われるので、途中でこまめに位置をシフトさせて固着を防がねばならない。
 しかし予想に反して、たったこれだけの長さでも頑として動かせず焦る。

 何とかズラすことが出来た。これで安心して4段目コイルを巻ける。

 16ミリの隙間を確保したら、ガムテープ製の芯にチタンエポキシを塗り付ける。念入りに塗らないとなかなか馴染まない。
 この後、0.6ミリのエナメル線を巻き付けて行く。

 エポキシに二酸化チタンを混ぜる作業は何十分も掛けてじっくりやらねばならない。一見すると絶対にこんな量は混ぜられないと思える白い粉末は残らず吸収されてしまうのだが、そのためには時間を要する。
 冶具の調整も大変だ。新しい1段を巻くにあたり、エナメル線のボビンを一度外さねばならない。巻き終わったコイルは数ミリずらせて固着を防ぎ、改めて冶具を正確な寸法で構成せねばならない。

 全てがズレないよう要所をガムテープで固め、いざ巻き始めたら2層くらいごとにエポキシを丁寧に塗り重ねる。こんなコイル1段でも10分では巻き終わらない。
 やっと巻き終われば固まるまで何時間も待つ。

 始める前は、エポキシが固まるのを待つ間に回路の各ユニットを組み立てていれば良いと思っていた。ところが、冶具を整えエポキシを混ぜコイルを巻くのが想像以上に時間を要する。巻き終わったら1日分のエネルギーを使ってしまい、他の作業に手が付かない。
 この調子ではコイルが完成するまで他の作業が出来そうにない。つまり、完成したコイルは1週間とか放置されそうだ。だが、それはそれで構わない。エポキシは12時間硬化となっているが、本当にガチガチの強度になるには1週間ほど掛かる。これは5分硬化の高速エポキシでも同様で、24時間後の硬さと1週間後の硬さは明らかに違う。

 コイル製作ではエポキシがパテの役割も果たしているため、普通より完全硬化に時間を要する。本格実験開始までにコイルの強度が高まるという点で、1週間待ちも悪くない。

written by higashino [コイルガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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