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2007年7月15日(日) 16:01

何もしない方がいいようだ

 裏側の配線を進める。
 これまで6番ピンと8番ピンは一緒にVcc接続だったが、電源である6番ピンはそのままに、8番ピンは100Ωが挟まるように引き回した。パスコンにはチップ型の1μFを取り付ける。

 一時的に外したジャンパーやメインコイルを取り付け直して電源を入れる。ところが、発振しない。コンデンサーは一瞬で7Vに充電され、それっきり。ところが、しばらく電源をON/OFFしているうちに突然発振。一気にコンデンサーは200V以上になったが、ここでまた発振がピタリと停止。
 回路が短絡状態になることもなく、メインFETが常時OFFとなりコンデンサー電圧は徐々に低下するのみ。修理前と同じだ。

 回路図眺めてるだけでは信じられないのだが、こうなるとオペアンプに施した対策が悪さしているとしか考えられない。対策無しでも実害が恐らくないであろうことも考慮し、元に戻すことにした。
 3カ所に取り付けたショットキーバリアダイオードを無効化する。

 だが、MC34063は二度と発振しなかった。既に壊れたのか?
 ICソケット方式にしたので、交換すれば分かる。だが在庫が見つからない。NJM2360を買って来なければ・・・

 何だか手を打つたびに事態がどんどん悪化してやがる。ダイオード取り付け時に配線をどこか壊した可能性もある。ただ言えるのは対策前は想定通りに動いていた訳で、電流制限抵抗は入れた方が良いと思うが基本的に元の回路図に従って組み立てればOKだろう。

 かくして今日は精神的ダメージを追加で食らって嫌になったので、例の掲示板に上がっている質問にココで解答してみる。

問)400V4320μFのコンデンサーを10秒以内に充電したい。電源はエネループ8本直列。回路図を示せ。

解)コンデンサーに溜めるエネルギーは345.6ジュール。これを10秒以内に充電するには34.56ワット以上の性能が必要。エネループが単三タイプだとすれば、無理。

 いつも書いているが、携帯用機器のパワーは使用可能なバッテリーによって制約される。
 単三エネループはここで過去に散々試した通り、連続3A取り出すのはかなりの無理がある。実用的に安定して取り出せるのは2Aまでで設計すべきである。まあ2.5Aでも何とかなるだろうが。フル充電直後に11Vほど出るが、2.5Aでも30ワットに届かない。実際は2.5A流せば電圧降下が生じ、11Vも出ない。エネループ以外のニッケル水素電池では大電流に更に弱く話にならない。
 コンデンサー充電器の効率が100%でも不可能だと分かる。

 従って、どうしても単三バッテリー8本のサイズにしたければ、エネループではなくニッカド電池を使うしかない。あるいは、バッテリーが大型化するが自分が良くやるようにラジコンバッテリーを使うかである。ここではあくまでサイズにこだわり、外人とかやってるようにニッカド電池を8本直列で使うものとする。また、効率を考慮し、充電器の能力は50ワット程度としたい。
 ニッカド放電時に電圧降下で8V程度になるだろう。よって、6A強を取り出したい。コイルガン10用と同様にピーク12.5Aで何とかなるだろう。6N電源設計のコイルガン10用と異なり、8N設計に応じて各所の抵抗値を変えておく。

 SW1を閉じると充電器が稼働する。
 MAIN COIL は15A以上流せるものを用意すること。インダクタンスは60〜80μH以上欲しい。小型化しようと小さくて軽いコイルにケチるとトラブル発生の元となるのは言うまでもない。
 6700pFのタイミングコンデンサーは差し替え可能にして容量を調整すると良い。
 LMC662の電源は9.6Vから取る。

written by higashino [コイルガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(5)] [TB(0)]

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Comments

『何が起きているんでしょう…』

自分の指摘からこちら、うまくないことになってしまいましたね…いろいろ考えてみたのですがなにがいけないのか分かりませんでした。オペアンプの電源電圧が変わったとして、変化がありそうなのはJ607の挙動ぐらいですが…。

MC34063を壊さないために、という観点でまたひとつご提案があります。本件と関係するかはわかりませんが…
GNDとメインコイル入り口のあいだにフライホイールダイオードを追加することを提案します。メインコイルに電流が残っている間にJ607が急激にOFFになったとき、MC34063から電流が吸い出されないようにします。
ただ、FETがじわっとOFFする場合は不要かもしれません(現回路の過渡動作を計算する能力が自分にはありません…)。実際、実績がある回路ですものね…。

written by むう。

『ありゃ?』

ふと気になって調べたら…フライホイールでなくフリーホイール?
すみません用語すら間違ってるようです自分(;_;)

written by むう。

『理屈の上では不用なはず』

理屈ではその保護は不用なはずです。メインコイルに僅かでも電流が残っているとDLM10Eが導通したままとなります。
しかし各種素子は理想素子ではないため、思わぬトラブルが起きる可能性は残っています。念のため保護を加えるのもいいと思います。コイルガン10用はサイズ的にシビアではないので、素子の1つや2つケチっても意味がないですから。

ただ、そのような保護無しでも動くはずであり現状回復がまず第一ですね。道に迷ったら、道が分かる場所まで戻る。
昨日NJM2360を買い出しに行ったのですが、鈴商が閉まっていてショックです。台風で臨時休業したのかも。だから試せません。現在、ストームタイガーのレーザー発振部分をいじっています。

written by IDK

『やっぱりマズいか』

そうか、確かにJ607がいきなり切れたらサーキットが切れてしまいますね。入れた方が安全か。

written by IDK

『謎は解けた!?』

少し考えたのですが、たぶんビンゴですね。
662の電源にダイオード入れると電圧降下します。当然出力ピンの電圧振れ範囲が変わります。すると、J607のスイッチングタイミングも変わります。
これにより、メインコイルの電流が残っているうちにJ607がOFFになるようになってしまったのでしょう。
所定の電圧に達したとたん壊れるという現象も説明可能です。

ショットキー入れれば正常動作すると思われます。NJM2360が入手でき次第試してみます。

written by IDK

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