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2007年11月5日(月) 18:14
実際のところ、コイル間絶縁を適切容易に行う方法は、簡単に気付く。それ自体はちっとも問題ではない。
コイルを巻いてエポキシで固める際に、ボビンにコイルが接着してしまうのを防ぐために従来から仕切り板を一緒にくっつけている。ここで、仕切り板の厚さを0.1ミリ程度とし、コイルの両側に仕切り板も接着した単体コイルを必要数製造する。
最後にそれぞれのコイルを仕切り板同士接着し、目的の多段コイルを得る訳だ。
仕切り板は絶縁体として働くが、傷など欠陥もあり得る。しかし、この場合コイル相互は2枚の仕切り板で絶縁される。2枚の欠陥位置がたまたま一致しなければ絶縁性は確保される。また、電圧が330Vと比較的低いため、もし欠陥が一致しても0.2ミリあれば空気だけで絶縁可能だ。
0.1ミリ×2というのは、合成磁場の性能には余り影響を与えない一方で330Vを絶縁するには十分という、適切な仕様だろう。
以前ハマったように心棒を引き抜けず困る可能性もなく製造容易であり、信頼性も簡単に確保出来る。単体試験をパスしたものだけ集めて組み立てれば良い。どこにも問題が無い多段コイルの理想的な製造方法だ。
ところがこれ、容易に実行できないのである。
問題は、仕切り板の素材をどうやって入手するか?である。当たり前だが金属の薄膜などでは絶縁性が論外だから、樹脂やプラスチックが候補となる。木材では0.1ミリの均質な薄板は難しい。紙では強度や耐久性が保証出来ない。
困ったことに、0.1ミリ前後の絶縁性シートとなると、ポリエチレンのような接着できない素材しかないのである!
接着可能で絶縁体である。そんな素材はアクリルなど0.5ミリまでしか販売されていない。それより薄いものが手に入らない。
薄板が入手可能で絶縁体である。そんな素材は接着できないものしか手に入らない。
薄板が入手可能で接着も出来るとなると、金属・・・絶縁出来ない!
0.1ミリ厚のアクリル板とか売っていればそれで万事解決なのだが・・・接着剤に対する耐性の難ありだが実用上は問題ないポリカーボネイトでもいい。まさかこんなハマり方するとは・・・
ポリエチレンを接着可能と称する接着剤も売られているが、果たしてポリエチレンと金属はくっつくのか?
written by higashino [コイルガン] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(3)] [TB(0)]
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『タイトルなし』
はじめまして、いつも興味深く拝見させて頂いております。
ちょっと思いついたので、コメントさせて頂きます。
0.1mm厚の絶縁材との事ですが、硬質材で強度的にもは難しい
のでは?
少し厚くなりますが、ビニールテープの粘着材無しの物はどうでし
ょうか?
絶縁耐圧もそこそこ有りますし、薄くて接着も出来ますよ。
written by 通りすがりの・・・
『*--*』
デュポン社のアラミド絶縁紙(ノーメックス)とか・・・
もはや業者の使うもので一般の人には・・・?
written by dorachemist
『絶縁素材』
話は単純なのに意外に素材探しが厄介なんですよね。
コイルガンではコイルに猛烈な反作用が発生するため、変形し易い素材を使い難く感じてしまいます。
アラミドなんかも調べれば使えるかもしれません。トランスのように事実上受注生産のみというものではなく汎用素材であれば、今やネットを漁れば入手は何とかなります。
と思ったら確かに絶縁テープは使えそうですね!
情報ありがとうございます。そっちから攻めれば良いのか。
薄いシートで各種素材が選べそうなので、手頃なものを漁ってみます。「絶縁テープ 素材」でググってみると・・・
written by IDK