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2009年9月7日(月) 21:08
犯人探しは想像を遙かに超えて難航し、IGBTが次々に壊れる。ユニットを増産する羽目になりそうだがその前に在庫は放出だ。
左は今回壊れたユニットで、ソースとゲートの間まで短絡していた。過去に破壊されたユニットをチェックすると、ゲートまで破壊されたものが多いが破壊されていないものもある。
一方でドレインとソースの間はすべての場合で短絡している。何年も前の開発当初からそうである。例外はゼロ。
右は最初の射撃で破壊されたIGBT-L4の壊れていない片割れ。こいつを次の試験に使う。余分の抵抗を外した上で、ハンダ付け。
基本実験として時間幅を大きく取って全体波形を確認。黄色はコンデンサー電圧。120Vあたりの軽い充電から放電させた。青は IGBT-L2 の+側電位で、謎の破壊が起きている。最初はコンデンサーの電圧がそのまま加わっていて、2つの波形は平らに一致している。ONになると+側電位は一気にGNDに張り付き、コンデンサー電圧の方は放電により徐々に下がる。コイルガンのメインコイル第2段を通すため、LC共振のサイン波形状となっている。

IGBT-L2 がOFFになると、青い波形は跳ね上がる。少なくともこのスケールではサージ電圧の発生は認められない。回収用コンデンサーの電圧がキープされ、回生が終了するとまたGNDに張り付く。
シミュレーション通りの波形であり、怪しい挙動はどこにも無い。トリガーはコンデンサー電圧の降下に設定してある。メインコンデンサーの電圧変化はかなり外乱に強いはずで、これによりオシロのトリガーが確実に掛かると期待している。ただ、このトリガーには大問題がある。それは、コンデンサーの初期電圧が変わるとトリガーのタイミングも変わってしまうことで、ごく短い時間幅で波形の細部を確認するのは至難である。
ここで、次にどうするか悩む。
幅の無い妙なパルスではなくシミュレーション通りの幅のあるパルスが得られたのだから、このままコンデンサーの初期電圧を徐々にアップさせて破壊波形を取得したい気がする。しかしそうするとIGBTが破壊され、交換せねば次の測定が出来なくなる。
だったら多分壊れないであろう「OFFにしない」実験を先に済ませてしまっては?
これで、約150Vから放電してみた。すると、オシロの波形が乱れて揺れて、2色の波形がいずれもGNDに寝てしまった。まるで、ご臨終です・・・の心電図のように (;_;)
IGBTが過熱している。通電しっ放しなのに壊れた!?
予想外の事態に驚いたが、テスターで調べるとIGBTは壊れていなかった。壊れていないが波形は取得出来ないしコンデンサー充電器は短時間ながらスタン状態になった。
サイリスターを使った場合のように一度ONにしたらそのまま放置というシーケンスにしてあるのに、なぜか周辺に異常を発生させている。
検証すればするほど、謎は深まる一方だ。決定的な物証は掴めず、解釈に困るデータばかりが増える。
written by higashino [コイルガン戦車 1/24] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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