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2009年10月24日(土) 17:56

2段目IGBTユニット製作

 第1段の放電ユニットを全体としてエポキシで固め、機械的強度を上げる。

 PICと接続するコネクターも、体裁を整える。試験時からの流れで、LED点灯用と第1段ローサイド用信号を同居させる。最初は第3段ローサイド用だったが、このまま役割を入れ替えて先に進む。

 絶縁に配慮が必要な部分には、0.21ミリのプラスチック板を張り付けておく。

 第2段はローサイドのみ。

 ツェナを設置した組み立て掛けの4個を合体させて、ユニットを新造する。これも実際の取り付け場所をにらみながら足の向きをオーダーメイド。

 ゲートドライブ用のトランジスターも取り付けて完成したユニットが左側。右の小さい方は、IGBT2並列だけで I2t に耐えられず破壊された過去のユニット。

 組み立てる際には過去の実物を見ながら行うとやり易い。壊れたユニットも見本としての価値があるため、しばらくは捨てずに置いておく。

 ところで、ネットでは最近もH2Bで盛り上がり人気の高いJAXAだが、リアルでは無駄使い法人として叩かれている。ロケットに関しても開発費がどんぶりでどんどん増大しているからいい加減にしろと言われている。
 だが、趣味の電子工作やってるとJAXAの言い分の方が適切に聞こえる。研究開発に必要な予算は、それほど正確に見積もれない。例えば、このコイルガン戦車が完成するまでに試験用に何個のIGBTが必要であるか正確に申請しろなどと言われたら、「そんなこと分からねぇ!」とキレたくなる。

 開発を行う前から必要なパーツの量がある程度正確に見積もれるのは、前例がある場合に限られる。基礎研究をパスして外国から情報を仕入れ、それを改良していた昔の日本なら良かったかもしれない。しかし今やそれは韓国や中国の仕事だ。
 前例の無い研究こそ価値が大きいのに、そういう研究では見積もりを正確には行えない。更に、ロケットはたとえ外国に前例があってもキーとなる情報は秘匿されており、やってみるまでコストは決まらない。
 可能な範囲内で申請に正確を期した適切な予算というJAXAの言い分は、実際にモノ作りで苦労している者には良く理解出来る。

 このコイルガン戦車で言えば、IGBTの消費量は分からないが現在の在庫で足りるのは間違いない、という感じである。

 ロケットなんてコイルガン戦車より遙かにシビアな条件が要求されているのだから、研究開発予算が数倍に膨れ上がるのは想定の範囲内だ。

written by higashino [コイルガン戦車 1/24] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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