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2010年5月29日(土) 22:52
パーツ構成を知るために過去記事を漁ったが、そういう観点からするとかなり利用し難いことに気付いた。実際に一度は製作したことがある本人でさえも、必要な情報を揃えられずに苦労した。そこで、資料として使い易い記事を残すことに。
2段目のIGBTユニットを製作するのに必要な全パーツを写真に収めてみた。
この中で、51Ωの抵抗がどうしても行方不明で、仕方なく買い出しに出掛けた。IGBTの4並列あたり51Ωというのが標準だが、この抵抗値はIGBTとの相性で決まる。最適な抵抗値は現実の放電においてオシロで確認せねば決められない。
つまり、IGBTが変われば、抵抗値も変わる。
回生型コイルガンを製作するには、オシロは絶対に必要となる。
もしコンデンサーからコイルからIGBTから自分と同じものを使るなら、51Ωと分かってるのでオシロ無しでも作れる。だが、現実には不可能だ。このIGBT自体が今でももう本人でさえ入手出来なくなっている。手にはいるのはもっと新しいタイプで、これがコイルライフルの製作を決断出来ない大きな理由ともなっている。
民生用IGBTを軍用に流用する場合、I2t がネックだと書いた。一般に I2t は物理的に大型なIGBTほど大きくなる。ところが、最近のIGBTは耐電流などのスペックは向上もしくはキープされているが、I2t
は逆に落ちている可能性がある。民生用途でI2t がボトルネックになることがないため、IGBTのデータシートにはI2t
の絶対定格がそもそも記述されていない!
一般的には、物理的に大きいIGBTほどI2t も大きくなる。ところが、最近のIGBTは小型化が進んでいる。それでも耐電流などは低下していないため、民生機器は小型化の恩恵を受けられる。だがそれでは、裏ではI2t
の減少が隠れている可能性が高い。新しいIGBTしか手に入らないというのは嫌な事態だし、試しに手に入れて試験しようにも、購入ロットが多い。
この手のパルス大電流対応IGBTは、秋葉原などにはまず出回らない。
まあそんな訳で、手持ち在庫はコイルガン戦車のメンテ用に在庫しておくと決断した次第。
コイルライフルを作る時間があったら、例のエアトレックに向けてインホイールモーターの自作を考えると思う。
パーツ種類 | 型番 | メーカー | 個数 | 用途 |
IGBT | GT8G121 | 東芝 | 4 | スイッチング |
ダイオード | DLM10E | サンヨー | 2 | 逆電位保護D4 |
トランジスター | 2SA854S-R | ローム | 1 | IGBTゲート電荷抜き |
ショットキーバリアダイオード | ERA82-004 | 富士電機 | 1 | IGBTゲート電荷充填D6 |
抵抗 | 51Ω | 1/6ワット | 1 | 電荷抜き速度調整R3 |
製作対象となるIGBTユニットは、回路図の赤で囲った部分に相当する。この回路図はハイサイドが存在する場合の全体像であり、第2段および第3段のようにローサイドしかない場合はもっと単純である。ローサイド部分もR1の5.1KΩは不用。
written by higashino [コイルガン戦車 1/24] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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