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2013年9月17日(火) 21:10

皮算用の敗北

 放電シーケンスは、最初の方と最後の方では性質が変わる。n段の放電がOFFになる前に(n+1)段の放電がONになっていなければならないという順送り回生型の制約により、最初の方は放電時間を引き延ばし気味である。そして最後の方はパチンコ玉の速度が上がるため、普通にやっても放電期間の重複が多めになる。これが、効率などにどう影響するか?
 やってみないと分からない。

 また、このような放電パターンをPICで操作するにあたり、人力でポート出力値を記述していてはミスのモトである。↑の図を出力したプログラムで、同時にPICのソースリストも出力するようにしてある。もちろん出力プリグラムにバグがあれば正常に放電できないが、条件を変化させて実験を繰り貸すつもりなので自動化は避けられない。最初の1回は人力で念入りに出力されたものが正しいことを確認するし、その手間を掛ける意味がある。
 平均加速2万メートル/毎秒毎秒、最短ON期間300μ秒、放電重複最短50μ秒・・・そんな条件で放電パターンを自動出力し、1段目と2段目だけ決め打ち上書きして仕上げたのがこの初期放電パターンである。

 まず、コンデンサーに充電しない状態でトリガーを押し、放電PICも参加した自己診断機能を再確認。青LEDが点灯する。
 次に、コンデンサーに50Vぐらい充電し、トリガー。すると、赤LEDが点灯した。こんな低電圧からの放電で壊れるわけないのに?

 コンデンサーの電荷を抜いてから、もう一度トリガーを押す。すると、青LEDが点灯した。
 どうやら、コンデンサーにある程度の電荷が残っていると、自己診断が正常に働かないようだ。これでは発射直後すぐには自己診断できない。自己診断をスムーズに挟んで次弾を撃つことができない。
 思い切り、皮算用の敗北だ。

 しかし皮算用を諦めて良く考えれば、たとえ手動でテスター使う場合でもコンデンサーの電荷は抜かねばならない。電荷溜めたまま手作業で何かやるのは、自殺行為でしかない。IGBTの健在を確認するためには電荷抜きが欠かせないのだとすれば、自動診断機能にはまだ意味がある。
 皮算用ほどではないにしろ、かなりの省力化になる。

 少しずつ電荷を溜めながら自己診断させる。40Vよりも多く溜めてから発射シーケンスに入ると、IGBTが壊れていなくても赤LEDが点灯する。妙だ。
 電荷が多いほど射撃後の残存電荷も多くなり、イメージ的には自己診断で読み取る電圧も高くなりそうなものだ。すなわち、本来は赤になるはずが青と誤認される方向になる。それが、青を赤と誤認するとはどういう仕組みになっているのか?

 疑問を抱きつつ、どうせならフルパワー射撃も試すことい。
 これまでは空撃ちしていたが、電動装填でパチンコ玉を送り込む。コンデンサーも、キッチリと330Vまでチャージ。223ジュールからのフルパワー射撃。
 トリガーを押すと、何とも半端な勢いで発射された。残存電荷を抜いて自己診断させると、赤LEDが点灯。何てこった!

 電荷を抜いた状態の自己診断で、赤が点灯したのは初めてである。フルパワー射撃でIGBTが壊れるというのは、もっとも危惧していた本番現象である。いきなり一発目からそれが現実になってしまったのか?
 初動作だからソフト・ハードとも何か凡ミスしている可能性があり、破損しているなら原因究明は必須である。しかし現在、本プロジェクトとしては想定られる最悪の状況に陥っているのは間違いない。すでに、打ち切りの危機である。

written by higashino [コイルガン戦車S] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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