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2011年10月26日(水) 21:26
OP97 に差し替えて実験。ゼロ点調整ピンが違うため、半固定抵抗を再配線せねばならない。
さすがというべきか、無電流での出力はほぼ完全にゼロボルトだ。
安心したのも束の間、突然電圧が跳ね上がった。その後も、妙に不安定。20ミリボルト近くまでズレたかと思うと、次の瞬間にはほぼゼロに戻ってまた半端にズレたり。ズレに法則性がなく、値もまるで安定しない。これではゼロ点調整も、やりようがない。
AD797 はゼロ点こそズレるが、ズレ量はかなり安定している。ということは、計算で補正すればかなりいい感じになりそうだ。
半固定抵抗を除去しゼロ点無調整で実験。これなら、単に差し替えるだけで
AD797 と OP97 の挙動を比較可能。AD797 の方が実用的だろうと判断し、電圧計からオシロによる確認へと進む。
信じられない波形が現れた。無電流なのに、500ミリボルトほど振れている。もはや発振してると言ってもいいだろう。電圧計は1秒の数分の1の時間分解能しかないため、平均化されて10ミリボルト強いズレになっていた。その実態は、実用不能の暴れ波形だった。
YLR-200-SM での19ワット台発振で、本番PDに接続してみた。これが0.66ボルトの正体だ。励起LD制御ループで使い物にならないのは、言うまでもない。
一方の OP97 は、発振こそしないがゼロ点が安定しない。小さなノイズ波形の全体が、蛇のようにのたうっている。だから電圧計も安定しなかったのか。これじゃ、どっちも使えない。そこで、回路をいじくってあれこれ試してみた。その結果、発振防止コンデンサーを0.1μFの巨大容量にすると、蛇が大人しくなった。
ノイズ的にも、かなり優秀である。ただし、帯域がどこまで狭くなっているか?
AD797 は、100pF程度で発振しなくなった。しかし、0.1μFに増やしても、ノイズ自体は多い。これでは、ローノイズ型の意味がない。
ノイズが多い AD797 と、帯域がかなり狭いと思われる OP97 さてどっちを選ぶ?
実は、必要な帯域は狭い。励起LD制御ループは、コンマ数ミリ秒を要する。つまり、帯域10KHzもあれば十分なのだ。となれば、OP97
を使用して帯域確認さえすれば良い。10KHzが確保可能な最大容量のコンデンサーくっつけて、安定化させれば実用になるだろう。
次の瞬間に気付いた。
実はオペアンプいらないだろ!
適正な抵抗値は43KΩあたりと判明している。電流は2つのMAX186に食わせる程度で良く、帯域は10KHzあれば良い。だとすれば、PDに抵抗を直結してそのまま電位を読めばいいじゃねえの!?
オペアンプを使わないデメリットが全く問題にならない以上、数々のメリットだけを享受できる。
別にオペアンプをいじってみたこと自体は無駄ではなく、励起LD電流検出で役立つはずだ。
written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(2)] [TB(0)]
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『IV変換』
ノイズ等々には余り関係のない話ですが、PDって電流出力ではないのでしょうか。
つまりOP AmpはIV変換器として動作させる感じで、入力インピーダンスゼロで。
いや、もしかしたら電圧出力のPDがあるかも知れないので断言は出来ませんが。
written by GAMA
『電流出力のはず』
ものの本ならぬネット検索だと、周波数特性を改善するためにオペアンプ使うみたいな感じですね。
むかし弾速測定器を自作したときハマりました。
抵抗に2メガΩ使ったら(もちろんオペアンプなど無し)、低速のタマしか測定できなかった。ちょっと速くなるとパルスが完全に潰れて。
しかし帯域10KHzで43KΩなら、楽勝の可能性大です。
written by IDK