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2012年8月4日(土) 18:49

最小二乗法

 j実験には、広大な敷地を必要とする。
 MSX関係が鎮座していた跡地に、レーザー関係を展開。

 電流検出シャント抵抗の両端に精密電圧計をセットし、正確な電流が分かるようにする。
 液晶表示用の副PICは、オペアンプ増幅結果を素のままミリボルト単位で表示するようにしてある。これで励起LDを駆動(今はダミー負荷が接続中)し、電流と増幅ミリボルトの表示を一緒に写真撮影。両者の関係が分かるようなデータを収集する。

 オペアンプ増幅回路の性格上発生するオフセット電圧が存在し、それを考慮すれば両者の関係はほぼリニアであると判明している。よって、直線の両端を念入りに調べる。駆動電圧の最低付近と、最高付近だ。
 こうして取得したデータを見ると、電流が小さいあたりで測定値がかなりバラついている。しかし、重要なのは電流が大きな場合の正確性である。安全性に直結するからだ。全般的に、制御や安全対策を行なううえで問題となるほど大きな誤差ではない。
 また、駆動電圧は調整ボリュームの両端一杯に回して変化させたが、最低領域でも最高領域でも0.1V以下のズレしかない。非常に安定している。

 ともあれ、(電流A)=(増幅定数)×(増幅mV)+(オフセット)というリニアな関係で駆動電流を算出できると仮定し、実測データに最小二乗法を適用してみる。y=ax+b ってこと。以前は b を最初に補正した y=a(x+b) という式で推定したが、式変形すれば本質は同じである。
 結果は、a=0.001924, b=0.031465 となった。

駆動V 電流A 増幅mV
91.10.22 144
91.10.23 140
91.10.24 127
91.10.25 113
91.10.25 118
91.00.29 116
91.10.29 110
91.00.30 122
91.00.30 132
92.90.34 161
92.10.34 165
92.90.35 169
95.30.38 188
95.60.39 223
98.30.59 276
105.11.25 511
118.02.45 1309
137.56.70 3472
137.56.72 3476
137.56.81 3519
137.56.82 3526
137.56.83 3530
137.56.87 3551

 グラフにしてみると、中間部分のリニアリティーが怪しい。だが、致命的にはほど遠い。増幅値は毎秒数回しか更新されないので、時間軸のズレが主たる原因となる測定誤差はかなりつきまとう。
 電源の能力を励起LDの絶対定格がかなり上回っているはずで、安全装置として充分な性能だ。

 横軸がA/D変換ナマ値であり、それを一次方程式に従ってPICで変換すれば、励起LD電流値が分かる。

 しかしこの糞暑いのに、キロワット級の発熱体を使用するのは鬱だ。大電流状態では、バッテリーの消耗も激しい。
 今やバッテリー技術は時代の寵児であると同時に、性能が全く時代に追い付いていない。ピーク電力削減についても、バッテリーさえ性能が充分なら「電気は溜められない」なんて話も出ない。何も核反応並を要求しているのではない。化学反応の理論的限界の半分でいいから、バッテリーが実現してくれれば世の中が変わる。こっちだってそのおこぼれをいただける。

written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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