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2015年8月6日(木) 22:41

初の成功

 やはり作業のネックは、融着接続機に光ファイバーをセットすることだ。

 被覆除去と切断はファイバーホルダーにセットしたまま行えるのに対し、融着接続機にはホルダーから外して素のファイバーを置かねばならない。これが旧式たる所以で、今時の融着接続機であればもちろんホルダーにセットしたままでOK。
 髪の毛のようなファイバーを、正確な位置と間合いに寝かせねばならない。特に厄介なのが、間合いである。コピー機に原稿を正確な位置にセットするのと同様の厄介さである。固定具を下ろしただけで、微妙に位置が狂う。コピー原稿の位置をミリ単位で正確に決めようとするのと同様のストレスである。

 あと1ミリ前進させたいと思っても、そんなことは容易にできない。
 光ファイバーの出会い部分に関しては、照明の当て方とルーペで十分に確認可能になった。だが、幾ら確認できても、なかなか修正できない。神経が磨り減る音が聞こえそうだ。
 案の定、融着を実行しようとして位置合わせ不能エラーになった。

 しかも、片側だけ見えている光ファイバーには派手にゴミが見えている。予備放電でゴミを燃やしてくれるとはいえ、こんなもの融着できたとして仕上がりはどうなるのだ?

 融着接続機が光ファイバーを固定する部分は、いちおうフルオートで位置を調整してくれる。よって、初期状態で左右の光ファイバーがある程度まで近接していれば問題ない。まあその「ある程度」が相当にシビアなのだが。

 ただ、この手の機械動作の常として、初期位置合わせ動作が発生する。
 そのため、融着接続機の電源を入れていない状態で光ファイバーをセットしても意味が無い。電源入れたら「原点回復」で位置が動いてしまう。電源入れて原点回復が行われた後でセットせねばならない。
 要するに、作業効率を激減させているこの光ファイバーのセットは、電源入れた状態でしか行えない。時間を使い精神を消耗させつつ、電源の入った融着接続機を待たせているというのも余計なプレッシャーになる。電源OFFで時間を掛けられるなら、少しは心の消耗も減るのだが。

 今度はファイバーセットの誤差が許容範囲内に収まったらしく、位置合わせ成功。
 プラズマ放電が行われ、先のゴミが嘘のように綺麗にくっついた映像が出現した。見た目の気泡なども皆無で、これは無損失だろう。遂に、初めて、融着に成功した!

written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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