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2015年9月23日(水) 19:30
これが、最新のシステム構成案である。レーザー銃はバッグパックのレーザー発信器が本体だが、それは4つの筐体を積み重ねたものだ。
励起LDを格納する筐体が2つ、電源筐体、そしてまだ全く製作していない共振器筐体だ。電源筐体は独立しており、残る3つが下図のようにパーツを収納する。ポンプコンバイナーPCの数字は、現物に書き込んだ数字に対応している。
共振器は、HRとOCの間である。そこは光強度が大きくなるため、融着点を少しでも減らしてロスを減らしたい。だから、PC1に隣接するパッシブファイバーPFと、高反射ミラーHRの位置を原案から入れ替えた。
残る融着点は13箇所に過ぎないが、そのすべてがシングルモードファイバーであり、これまでとは桁違いの精度を要求される。数が少ない分、豪勢に手間暇を投入して確実に工作せねばならない。光ファイバーはゴミ1つなど些細な問題で、容易に炎上する。
実験用の光源を用意する目的などであればそこまでシビアではないが、いま作っているのはレーザー銃である。パワーが大事である。必然的に光ファイバーを耐久限界ギリギリまで酷使するので、ちょっとの油断が破滅を招く。
13箇所のうち、様子見を兼ねて最も容易な場所から融着したい。赤い↓の位置である。
ここは、
・他の筐体との絡みがない。
・クラッドを通るのは漏洩光だけなので、事実上シングルクラッドとみなせる。
・同一メーカーの同種パーツ同士なので、同一仕様の光ファイバー同士の融着となる。
・光ファイバー自体の発熱がなく、熱源は漏洩光だけ。
とまあ条件が良い。
ただし、コアからの漏洩光はかなり激しいと予想される。
普通の強化スリーブを使用すれば、漏洩光で燃えてしまう可能性がある。一般には(事実上だが)シングルクラッドの場合、漏洩光がクラッドで受け止められて拡散されるため、広い範囲を加熱し部分的な温度上昇は緩和される。
だが、それは確率とか偶然に左右されるので安心できない。
そこで下図のように、強化スリーブではなく細いアルミパイプで強化する。パイプの両端に接着剤を使って、引っ張り外力に対抗させる。
被覆が除去された部分は、空気層を残して屈折率差を確保しておく。漏洩光はアルミパイプを加熱し、すみやかに排熱される。漏洩光の近辺には可燃物がない。
くれぐれも被覆が除去された部分に、接着剤やらグリスやらが付着しないように注意せねばならない。即座に導火線になってしまう。
written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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