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2015年11月10日(火) 22:08

角度調整

 光ファイバーの融着接続を代行してくれる業者も存在するようだが、今回は利用できない。ヒートシンクに現物合わせしてAFを切断せねばならないし、融着箇所に強化スリーブを使用しないという点でも特異な作業であるからだ。

 思い切り融着失敗したとはいえ、調芯が狂っていたせいであり物理的には融着可能なはず。クラッド径はやはり125μである。この125μという数字は、8角形の向かい合った面同士の距離なので、通常の125μファイバーは8角形に内接する。さもないと、クラッド内の励起LD光が漏れてしまう。

 世の中には断面8角形の光ファイバーを融着できる接続機が存在するのは自明だが、コア調芯するためには透過光で観察するしかない。反射光ではコアは見えない。だから、そのような接続機は、何らかの方法で透過光映像を処理している。

 画像認識ソフトウェアを強化している可能性はあるが、例外ケースに確実に対処するのは難しいだろう。それよりは、光ファイバーの角度を調整している可能性が高い。角度調整機能があれば、偏波保持ファイバーの融着だってできるのでオトクだ。
 8角形の辺と平行に観察すれば、安定した画像が得られるのでは?
 見た目のクラッド径も、通常のファイバーと同じぐらいになる。

 もしかすると、頂点から観察する方が画像が安定するかもしれない。それは、やってみれば分かるだろう。

 しかし手持ちの旧式中古接続機には、そんな機能はない。それでもモニター映像が変化するのは確認可能なので、手動で光ファイバーをねじれば良い。それは、言うのは簡単だが実行は神経が耐え切れない。
 だが、簡単に光ファイバーを回転できる補助具を作れば、何とかなるだろう。

 光ファイバーホルダーは左右で1セットだが、旧式接続機には適合しない。だから、出番は被覆除去と切断のみであり、それには1個だけあれば足りる。
 余った1個を活用し、補助具を作りたい。
 このホルダーに光ファイバーの根元を挟んで固定し、ホルダーをねじることで光ファイバーをねじる。ホルダーごとであれば、現在角度も分かり易い。

 サイズを確認すると、外形20ミリの鉄パイプを縦割りにしてホルダーを取り付け、全体を磁石で固定するという方式が頭に浮かんだ。
 断面8角形の光ファイバーをねじると、最悪でも22.5度回転させれば最適な観察状態が得られる。しかし現実にはどちら側に回すべきか不明なので、回す方向を固定すると最悪45度となる。磁石で台に吸着された半パイプを回し、ホルダー経由で光ファイバーをねじる。ねじる時だけ、融着接続機の光ファイバー固定具を少し浮かせてやる。

 残る問題は、コアの見た目直径だ。
 断面が円の光ファイバーでは、クラッドがレンズとして働く。しかし、断面8角形だと、平面ガラス状態。つまり、見た目のコアサイズが違う。よって、モニター画面だけでは融着後の仕上がりを確認できないかもしれない。
 そこで念のため、赤色LDも用意するのが確実だろう。

 既にレーザー銃に実装済みだが、それを使うと筐体までブラ下がって来る。今やお手軽に使える光源ではない。光出力もかなり低下している。そこで、新たに試験用機器として用意するのがベターだろう。

written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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