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2015年11月30日(月) 22:08
やはり、透過光によるコア観察はクラッドがレンズ効果を発揮するのは間違いない。
左側の断面円形クラッドのファイバーコアにフォーカスを合わせると、右側の断面8角形ファイバーコアは随分太く見える。
前回より1クリック間合いを狭くして、この状態で融着放電を実行。
太りも痩せもせず、スムーズにくっついた。
右側のコアがいきなり細くなったのではない。クラッドが溶けて断面円形になったため、レンズ効果が左右同等になったということだ。モニター右端近くは放電プラズマから遠いためクラッドが溶け切らず多角形残りになり、見た目のコアが太くなっている。
フォーカスエラーが出ているのは、どうでもいい。
遂に思い切り旧機種なS174で、断面8角形ファイバーの融着に成功。気を良くして赤色LDを発光させる。すると、膨大な漏洩光が出現した。
見た目完全成功とは思えないほど、意味不明な赤い輝きの量。いちおうAFの反対側には充分にレーザーが通っているが、問題は漏洩の方。
放電電極よりも少し左側が、融着点である。斜めから撮っているし光ファイバーの固定を解いて位置が動いているので、放電電極の位置とは一致しない。
ここまで漏洩が酷いのは、どう解釈すれば良いのだろうか。コアのYbドープが、ここまで影響するとは思えない。微妙に調芯ズレがあるのかもしれないが、見た目は完璧だ。
ここで、大いなる失敗に気付いた。コアが最も細く見える状態で、融着放電を行ったことだ。融着後は、フォーカスを調整できない。そのため、融着後の仕上がりを観察するのに、フォーカスを変えられない。だから今回、仕上がりの確認は、コアが最も細く見える状態で行わねばならなくなった。
手動調芯は、コアが細く見える状態の方が行い易い。それに対し融着品質は、コアがある程度太く見える方が行い易い。コアが細いとコアの輝度が飽和して全体真っ白に見えるため、大抵は縦筋として視認できる融着瑕疵が、見えなくなってしまうのだ。
つまり、見た目は完璧に見えるが、フォーカスをぼかしてコアの見た目を太く(そして輝度は低く)することができれば、派手に縦筋が入っているかもしれないのだ。それを確認することはできないが、コアに通した赤色レーザー光線が、ここまで派手に漏洩しているというのはタダゴトではない。
これは、やり直すべきだ。次は、融着放電の直前にフォーカスをズラしておかなくては。そして、ほぼまっとうに融着できても漏洩光が同じぐらい多ければ、そんなものだと判断して作業を先に進める。もちろん、漏洩光が減っていれば万々歳。
共振器の作り直しはほぼ不可能なので、慎重にコトを進めねばならない。
それにしても替え玉受験からの8角形融着が可能なことは判明したが、その手順は複雑に過ぎる。
written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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