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2016年1月14日(木) 21:39
結果は一目瞭然で、左壁面に張り付いた融着点アルミパイプからの漏洩光が、途中からほぼ消失している。
そして、左のポンプコンバイナーから派手に漏洩が発生し、右のPCには殆ど光が無い。
予想では、3箇所の融着点のいずれかが不良だった。だが、実際に異常な漏洩光を撒き散らしているのは、PCだった。
このPCは→の部分であり、赤色LD光がPCを逆方向に通過する際に膨大な漏洩を引き起こしている。
最初はこれを見て、融着すべき光ファイバーを取り違えたかと思った。
PCのシグナルファイバーを融着すべきなのに、励起LD用のファイバーを融着してしまったのではないか?
だが撮影で確認すると、どこか別の光ファイバー本が輝いているのではない。励起LD用のファイバーが、全体的にどいつもこいつも輝いている。
写真の下端ギリギリをを通っているのが、融着したシグナルファイバーである。筐体を少しハミ出している。僅かに光っているが、殆ど赤色LD光がやって来ていない。
赤い部分がコアである。
PC出力側からコアに入射した赤色LD光は、そのままPC入力側のコアから出て来るはずだ。
ところが、コアからは殆ど出て来なくて、光学的に無関係なはずの励起LD入力ファイバーから大量に出て来ている。
合理的な説明は、明白だ。
コアに入射しているはずの赤色LD光が、実際にはクラッドにも入射している。
クラッドの断面積は、コアの100倍以上ある。これでは、大半の赤色LD光は励起LD用ファイバーへと抜けてしまい、僅かしか反対側には出て来ない。
図ではシグナルファイバーのクラッドも光が透過できそうだが、現実のPCでは殆ど光が通らない。PCの通過具合を観察すれば、赤色LD光がコアだけに封じ込められているかどうかが判別できる。
これは予想外の、恐ろしい事態だ。
考えてみれば、肉眼で漏洩光を確認しても、それがコアのみから出ているかクラッドからも出ているかの区別は付かない。コアがうまく融着していなくても、実は赤色LD光では確認できなかったのだ。
これアクティブファイバーの時点でクラッド漏洩していたら、かなりヤバい。
written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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