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2016年2月3日(水) 21:16
継ぎ足した光ファイバーの中央付近の被覆を除去し、らせん状に巻いたうえでエポキシを塗る。これで、更に効果的にクラッド透過光を除去できるだろう。
そう考えていたのだが、実行すると被覆除去部分が折れてしまった。
残存部分に融着しようとしたが、短過ぎて無理と判明。
被覆除去部分を全部捨てて、残った部分を融着するしかないとの結論に。
綺麗に切断できず、融着を強行したら不完全にしかくっついてくれない。
長さに余裕がない光ファイバーの融着は、恐ろしいプレッシャーなのだ。これは、経験しないと分からない。通常ファイバー同士の自動調芯による融着は、最近だとそうそう失敗するものではない。失敗すると更に光ファイバーが短くなって、プレッシャーが増大する。
三度目の正直で0.00dB判定が出たが、ここに至るまでに右側のファイバーが欠けている切断失敗が更に2回。融着接続機がエラーを出してしまうという、強行ができないレベルである。
かくして、不本意にも折ってしまった光ファイバーの接続し直しという不毛な作業に、左側の切断3回・右側の切断5回・融着3回・・・という凄まじい手間隙を掛ける羽目に陥った。精神疲労も極限で、完全に1日分のエネルギーを無駄にした。
そもそもどうして被覆除去部分が折れたかと考えると、耐久性も落ちるとはいえ被覆の除去に加熱を使ったのが誤りだった。端以外の被覆を除去するのは容易ではない。ライターで加熱して被覆を溶かせば容易だろうと愚考したのだ。
実際に試すと、被覆は溶けずにあっさりと音を立てて燃えた。だから想定よりも容易に被覆は除去できたのだが、それにより光ファイバー素線に想定外の熱が加わったと思われる。
考えてみれば、被覆が燃えた近辺の光ファイバーは、これまで例外なく強度が落ちている。燃え残りを融着しようとすると、被覆除去から切断に至るまでに、大抵千切れてしまう。
石英ガラスは耐熱にすぐれるが、被覆の燃焼熱に耐えられるほどではないようだ。
通常ではあり得ないほど融着失敗を繰り返した原因も、プレッシャーだけではないかもしれない。
ともあれ市販品の強化スレーブが2個並んで、クラッド透過光の除去という目的は何とか果たされているようだ。2つ目の強化スレーブは、明らかに漏洩光が少ない。1つ目で効果的に除去できていることが分かる。
written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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