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2020年6月27日(土) 21:16
まあ中古というより、ジャンクだな。20年前に600万円で売られていた、FSM-30PF という機種である。さすがに4万円で買えるのは、ジャンク扱いの品しかない。ただし、マニュアルだけは付属していて、これの価値がでかい。
融着接続機という業務用しかない製品で、20年前のものとなるとネットでマニュアルを落とすなんてことはできない。そもそも、メーカーサイトに製品情報すらない。
何よりもまずは、マニュアルを参考に清掃だ。
ファイバー観測系の対物レンズは、見るからに曇っている。これで、マトモに動作する訳がない。
ところで左右に光ファイバーを保持する青いVミゾが見えるが、これまで使っていた融着接続機とは異なり、光ファイバーをホルダーにセットしてから取り付ける方式である。そのため、作業中に光ファイバーを触らずに済んで快適作業・・・というのは本来の製品の場合。
ジャンクの融着接続機の場合、ファイバーホルダーが付属していることは殆ど無い。
ファイバーホルダーは見た目が2000円で、実際は5万円ぐらいというとんでもないシロモノである。しかも、中古でも殆ど安くならない。と言うより、中古の出物が皆無に近い。
5万円もする見た目2000円のパーツなんて、誰でも手元に置いたまま本体だけ中古に流すよな。
ファイバーホルダーが無いことは分かっていたが、Vミゾとクランプは付いているので、このVミゾだけで光ファイバーを保持してやろうと目論んでいる。業務ならともかく、趣味の工作にはアバウトさも許される。
最悪、適当な台を自作すれば良い。先端の位置合わせは、Vミゾがしっかり行ってくれるのだから。
これまで使ってた奴に比べて、左右Vミゾの間隔が広いので、ホルダー無しでもセットし易い。
マニュアルには、光ファイバーの被覆を除去するホットストリッパーの使い方も書いてある。
引き抜く時は、ゆっくり行うべし・・・というのを初めて知った。ホットストリッパーを使うコツ、なんて情報もまた、ネットでは入手できない。グーグルさんに訊けば何でもかんでも解決する、というのは幻想である。
光ファイバーの取り扱いノウハウとか、レーザー発信機の実務的なノウハウというものは、ネットでは入手できない(断言)。
大金と自分の時間を使って収集するしかない、極めて貴重なノウハウだ。
ゆっくり引き抜いたら、嘘みたいに綺麗に被覆が除去できた。
あと、ホットストリッパーが対応していない被覆に関しても、記述がある。
余ったシングルモードファイバーの切れ端を使い、融着のリハーサルを行う。
だが、最初の間合い合わせの時点で、失敗する。そもそも、画面に光ファイバーが殆ど映っていない。しっかり清掃してのに、左端しか映っていない。
コントラストを調整すると、右は真っ黒ではなく、薄ぼんやりと影が見える。
どうもこれ、回路的なトラブルではなく物理的に汚れが付着しているパターンだ。
光源から撮像素子に至る光路のどこかに、汚れがある。清掃したミラーと対物レンズは、候補から除外される。
まずは、光源を取り外して確認する。
固定金具に錆が浮いていて、不穏だ。直接の関係は無いはずだが、当然清掃する。
肝心の光源は、細い円筒の奥で良く見えない。ブロアーは使えるが、綿棒も通らない。レンズが汚れていても、清掃できない。これ以上の分解も、難しいし。
written by higashino [ファイバーレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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