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2006年7月26日(水) 21:58

仕切り直し

 電流検出抵抗は1Ωと0.82Ωが並列接続されたセメント抵抗をジャンクから引っ張り出して流用。これでは大して電流が流れないが、最初から何アンペアも流さなくても試験は可能だ。
 トランスの2次側と思しき端子には、コッククロフトで使った高耐圧セラコンをセット。こんな小さな容量のものでは駄目かもしれないが、少なくともプラス側がどっちになっても爆発することはないだろう。

 一応ダイオードも付いてるがとにかくトランスの素性が分からないため、いきなりまっとうな容量の電解コンデンサー接続するのはリスクが高過ぎる。
 ともあれこれでパーツは全部接続された。スイッチオン!

 何も起こらない・・・

 トランスの一次側のつもりな端子にも全く電圧差が生まれないのだ。静まりかえっている。幸いにしてお馴染みの香ばしい臭いは漂って来ないものの、スイッチを入れる前と何1つ変化が無いのだ。LT3750が単なる石ころでもあるかのような (;_;)
 こうなってみると完全に手がかり不明、どこが悪いのか調べようがないと気付く。何らかの動作が発生するだろうとの希望的観測に基づいて試作基板の完成を急いだが、完全に裏目。まさに急いては事をし損じる、急がば回れ、の世界。

 やっぱり地道にやらねば駄目だ。気合い入れ直して仕切り直しだ。
 全く動かないとなると可能性があり過ぎてどうにもならない。各パーツを単独でチェック出来るようにしないと話にならない。LT3750の足がちゃんと接続されているかも定かではないのではチェックしようがない。LT3750からセッティングし直しである。

 試作基板の配線用に使った銅箔シールをLT3750の足にハンダ付けする。ブリッジは気にせずとにかく確実に足がくっつくようにする。

 これでまず少なくとも、足が接続されていないのでは?という疑問は抱かずに済む。

 作業のチェックにはペン型の簡易とはいえ顕微鏡が不可欠だ。

 銅箔シールはもちろん粘着性がある。プラスチックの小片をチップの裏側にくっつけ、カッターナイフで足を分離する。
 この時に下に何も敷かれていないと作業が困難になる。一度分離させた足がちょっとしたズレで再度くっついたりし易くもなってしまう。

 この辺りから作業には半端ではない忍耐力が必要となって来る。

 ICソケットには10ピンってのが無い。
 14ピンを台にして一列型のピンを片側5本×2を差し込む。そしてそれに銅箔の足をハンダ付け。台としたプラ板が邪魔になり易いし銅箔をもげないよう扱うのは神経使いまくり。

 ハンダ付けが終了したら、ブリッジしていないかテスターで調べる。
 顕微鏡で目視すれば、足と胴箔がしっかりハンダ付け出来ているかどうかは確信が持てる。だから、ブリッジしていないことさえ分かれば意図通りの結果が得られていると分かる。

 ブリッジが判明すればカッターナイフを使い、しっかり分離させる。
 ブリッジが無くなったらエポキシで固め、足が動かないようにする。

 LT3750を人道に対する犯罪で訴えたくなるほど、とんでもない作業である。必要なのは技術ではない。ひたすら根性である。それも半端な根性ではない。発売から半年しか経っていないLT3750にもし将来DIP版が登場しないのであれば、残念ながらこのチップを他人には薦められない。使用には恐るべき壁がある。3ミリ角の実物を見れば絶望を覚えること請け合いだ。
 もちろん世の中にはSOPをDIPに変換する基板も売ってるが、0.5ミリピッチを2.54ミリピッチに変換するようなものはなかなか無い。あったとしてもこの自作DIPみたいに最小限の専有面積で・・・ではないだろう。

written by higashino [パルスレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(2)] [TB(0)]

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Comments

『SSOP変換』

今更という気もしますが…
今後の製作のお役に立てばと。
個人でも1個から売ってくれますよ。
http://www.fec-co.jp/

written by NN

『これはいいですね』

 情報ありがとうございます。
 まさに、こんなものが欲しかった訳です。値段も手頃。
 今すぐには役に立たないかもしれないですが、知っておくと将来役立つ可能性大です。

written by IDK

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