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2006年8月20日(日) 19:09

秋月の謎解き

 秋月インバーターの謎が解けた。
 出力電圧を分圧後に一度比較器を通す改造を試す前に、最後の確認を行った。ほぼ確信持てたからだが、さもなければ極めて危険・・・U1-1をGNDにプルダウンして全エラーを無視させ、トランスが出せる最高電圧を出力させるのだ。もし200V以上出たら電解コンデンサー爆発?FETが燃える?という世界。

 結果は、128Vだった。

 そう、どうあがいても125Vから上がってくれなかった理由は、トランスの巻数比からそれ以上は不可能だったのである!
 それが分かると後は簡単で、既に散々解析や実験やりまくったから秋月インバーターの仕組みについてかなりはっきりしたことが言える。以下は100%正しくはないかもしれないが、かなりの程度まで正しいはず。

1) 基本的に常にトランスの出せる最高電圧を出しており、過電流時など緊急時のみ出力電圧を下げる。
2) バッテリー電圧に比例して出力電圧が変化する。そこで、出力電圧が下がり過ぎないようローバッテリー検出をしている。
3) 逆にバッテリー電圧が高い場合の出力電圧リミッターとして分圧抵抗を使っている。約160V以上は出ない。
4) 出力極性が変化する瞬間のゼロ電圧時間を調整することで、交流の実効電圧を100Vにキープしている。最大振れ電圧はバッテリー電圧に比例して上下する。

 試しに分圧抵抗を変えたところ、5Vでも50Vでも自在に出力電圧を変えられた。出力電圧を下げる方向になら理屈通りに動いている。上げる方はトランスを変えない限り無理。
 うわっ、使い物にならね〜じゃん!と叫ぶのはまだ早い。分圧抵抗を可変にすることで、5〜120Vあたりまで自由に電圧を変えられる携帯電源になる。それも、高周波交流、家庭用交流、直流の3通りで取り出せる。
 物凄く使えるぞこれ。

 もっと高い電圧欲しけりゃトランス2段にすれば良い。
 トランスの耐圧には注意が必要だが、1000V以上では使わない家庭用機器も1000V1分間の絶縁試験が行われているはず。それが市販品の強みだ。
 交流100V用トランスであっても市販品に使われる以上、方形波交流の300〜400Vまでは十分使えると期待出来る。駄目でも160〜170Vに耐えられれば実用性あり。
 ジャンクトランス(ただしスイッチング電源用)を2段目としてあれこれ試すのも面白いかもしれない。自由度はあるし出力をコッククロフトに掛けて高圧オイルトランスも行けるだろう。

 こんな一見酷い設計なのは、コストと性能を秤に掛けたのだろう。使えるバッテリー電流の最大値はFETとトランスの仕様で限定される。電流が流れている割合が大きいほど、より大きなワット数を実現出来る。
 だから、ON期間MAXすなわちトランスに可能な上限電圧で常時運転しようって発想になるのだろう。
 いずれにしろ2段トランスの1段目はFETのON割合を大きくするのがワット優先では有利に違いない。だから、1段目の出力電圧は高い方が良い。

 ミニ秋月の方も明らかに同じIC使っている。秋月インバーターを解析した後なので容易にパターンを追えた。コストダウンのためか分圧抵抗はなく、出力過電流保護のみ施されている。ローバッテリー検出が無いため安全を見てトランスの出力電圧をやや高めに設定 (巻数比やや大) してあるのだろう。バッテリー電圧が想定外に高いとヤバそうだ。
 極限まで手抜きされているし小型化のためチップ部品も多い。改造・流用のベースとしては劣る。

 手持ちの秋月インバーターは解析と実験で散々いじったのでトランスをいただき、新しく買った奴に組み合わせて使ってみる。ミニ秋月のトランスでは容量が小さい。
 これはHブリッジ関連の回路図。わざわざ家庭用周波数に変換する意味は無いので、Hブリッジ関連のパーツは全部取り去ってしまう。取り去って構わないパーツを知るための回路図(哀)。

 一応簡単に動作説明。左右対称なので左のQ4とQ6だけでいいだろう。
 U3の11番ピンがHになると、ローサイドQ6のゲートがHになり、ONとなる。同時に、Q9の働きでハイサイドQ4のゲートはプルダウンされ、OFFとなる。D3はQ4のゲート電位がQ4のソース電位より低くなるのを防ぐ。Q6の導通でQ4のソース電位はGNDに近くなり、バッテリー電源12VによりC3が充電される。

 次に、U3の11番ピンがLになると、Q6のゲートもLになり、OFFとなる。同時にQ9もOFFとなる。そのため、Q4のゲートはC3にプルアップされ、ONとなる。なかなかうまく出来ている。今回はジャンク箱行きとなるHブリッジだが、この手法は将来必ず役に立つだろう。

written by higashino [パルスレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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