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2006年9月12日(火) 18:28

足切り?

 いわば、抵抗アレイ。
 0.1Ωの酸金1ワットを5本並列し2組直列。0.04Ω10ワットとなる。これで電流検出0.3V使用だと、7.5Aで発熱は2.25ワット。

 0.015Ω5ワットの抵抗はそう売ってるものではないし、高価。この酸金は100個600円で買ったものだ。電流検出だけで60円は高い気もするが仕方ない範囲だと思う。サイズも10本まとめてそうでかくない。
 抵抗アレイのサイズは、端子部分ハンダ付け部分をいかにコンパクトにまとめるかで決まる。

 一方には電源配線を接続。もちろんラジコン用だがそれほど大電流仕様でもないので、一番細い18番を使っている。

 制御基板にコンパクトに取り付ける。

 基板のピッチは普通に2.54ミリなので、全体のサイズが良く分かる。抵抗に関しては、大型の1ワット2ワット品を1個使うより4分の1ワット品を3個4個並べた方がコンパクトにまとまる。
 立てても高さがトランジスターや半固定と変わらないので、高密度に実装出来るのだ。

 一気に組み上げる。一号機と同じ構造だが、チョークコイルが小さい分かなり余裕が感じられる。

 さて、問題の性能だが、やはり全然駄目。
 330Vの充電に50秒ほど掛かるし、充電終了手前で出力が不安定になる点も改善しない。電流制限は7.5Aだがすぐに平均1.6A程度に落ち着き、3A制限で動かしているかのようにパワーが無い。

 出力短絡に耐えられるなど巨大コンデンサー充電に必要な機能は満たしているので、実験用に取りあえず充電したい・・・という場合には使える。だが、使い捨てカメラ基板の高性能版って雰囲気しかない。
 これでFETが200円で買えるタイプなら「まあいいか」となるのだが、2000円の化け物を奢ってコレはね〜だろ。少なくとも、他人様のために表サイトに公開出来る装置ではない。

 なぜこんなに性能が落ちたのか?
 もしかして、電流制限抵抗とコイルの間にダイオード入れた方が良いのでは?
 実験基板でMC34063を壊してしまった当初、ダイオードが無いためにサージが来て壊れたのだと推定した。その推定は間違いだったと後で判断したが、壊れなくてもあった方が良いかも・・・

 ただ、コンパクトにまとめたこの二号機で試すのは面倒なので、バラック状態に戻っている一号機で試してみた。結果として、ダイオードの有無で性能は変化無し。遅いものは遅い。充電完了直前の出力不安定が理由で正確な時間が測れないのだが、330Vまで35秒ほど掛かっている。

 使ってるパーツも回路も同じなのに性能が半分になるのはなぜか?
 チョークコイルの足を切ったせいか?
 足が長いままだと他のパーツとコイルの距離も離れるし、2本の長い足がコイルの性能に大きく寄与しているのかもしれない。

 これは電流制限10Aな一号機で測定したものだ。電流検出抵抗の両側の電位差である。
 MC34063は電位差0.3Vになるよう制御してくれる。周波数は例によって13.7KHzになっている。問題は電位差0.3Vが上限ではなくほぼ平均になっている点。突発的な異常電圧も発生している。

 何より気になるのは、ほぼ常時0.2V以上の電位差があること。この測定値が正しければ、電流計の針は10A近くまで振り切っているはず。それが実際は2A近辺をちょろちょろ。
 まるで電流検出抵抗に0.25Vほどゲタが履かされていて、そのために実際の電流が異常に低く抑えられてしまっているかのよう。

 一号機で使った15A・60μH、二号機で使った10A・80μH・・・いずれのコイルも比較的コンパクトで軽量ながら、実装は悩ましい。足を切らずに小型装置に収めるのは困難だ。
 となると実験基板で最初に駆り出した15A・300μHの巨大コイルが気になる。確かに300グラムは重いが携帯銃に積めないほどではない。特徴は足が基板実装仕様になっており、足を切らずにコンパクトに実装可能な点だ。つまり、それが理由での性能低下が無い。
 トランジスターの中足が浮いていたことに気付いてそれを修正したとたん、平均0.5Aしか流れない異常な低性能ぶりを示され一瞬でボツにしてしまったが、冷静に考えると300μHのコイルが60μHのコイルに負けるのはおかしい。適切なパラメータで駆動すれば、遙かに大きな性能を発揮してしかるべきだ。

 実験配線で幾ら性能を発揮しても、実用するには実用的な実装をせねばならない。本運用を想定した実装で性能が出なければ話にならないのだ。そうなると、初代300μHを活かすパラメータを発見すべく頑張るべきではないのか?
 一番でかい初代コイルが実は一番安かったりもするんだよな。

written by higashino [パルスレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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