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2006年10月2日(月) 17:32
気が付いた。壊れた場所は見ていたのに、気付いていなかった。
SSY−1側にはトリガー電極の電線が這っているが、+側と−側に切れ端が出ているのは妙じゃないか?
最初はこの切れ端がフラッシュ管に巻き付くように整えてあるものだとばかり思っていた。しかし、思い出すと分解で筒内を覗いた時は、糸くずのようなゴミが付着していると思ってしまった。そんないい加減な切れ端の入れ方するだろうか?
SSY−1は安物モジュールではない。米軍で戦車に積まれていたシロモノだ。それが、フラッシュ管交換時にどんな位置に納まるか確定しないような切れ端の処理をするだろうか?
切れ端の位置によっては発光不能になって武器の体を成さないのに・・・
そう、この切れ端こそが壊れていたのだ!
トリガー電極はフラッシュ管が収まる筒内を+側から−側まで一気通貫で張られていたに違いない。それが、切れたのだ!
フラッシュ管の一部に僅かな焦げ痕だか極小爆発痕みたいなものが付いていたが、電極線が切れた時に出来たのだろう。これによってトリガーが掛かり難く不安定になっていたのだろう。
切れたのは恐らく、メインコンデンサーの電荷がそのままトリガートランスにも流入していた初期試験の間と思われる。200ジュール注入による強烈なフラッシュ発光で溶けた可能性は低い。反射率の高い金属は容易に溶かせない。
これを修理するのは至難の業である。
トリガー電極線は、ガラス製と思われる筒の部分だけに貫通させねばならない。両側の絶縁プラスチック部分にまで電極這わせたのでは漏電するだろう。作業は不可能だ。パーツは茶色の樹脂でガチガチに固められている。これをQスイッチのように強引に分離させれば楕円ミラーの精度その他が崩壊し、組み直しても性能が戻らないだろう。
そこで、フラッシュ管の方に細工した。ラジコン用の銀メッキ配線をバラし、一番細い線を3本取り出してねじり、トリガー電線に代用とする。これをフラッシュ管に巻き付けた。プロ用カメラフラッシュ管の表面も似たような感じになってたりする。
両端は5分硬化エポキシで固定。発光部の外側で接着しているので、そう簡単に焼けないだろう。
本来のトリガー電極の切れ端から、この巻いた線にスパークしてくれれば・・・
だが、それ以前の問題で企てが失敗した。
このフラッシュ管を差し込めないのである。トリガー線は細く、大丈夫だと思ったのだが寸法がギリギリ。だが、余裕がないのは入り口のプラスチック部分だ。ここのネジ山を潰せば差し込めそうである。ただし、差し込もうとして引っ掛かり、断線してしまった。上の写真のような状態にもう一度作り直さねばならない。
もちろん、最初に巻いた線の残骸を綺麗に取り去った上で・・・なんだか、DPSSヘッドのリフレクター自作時を思い出す。
更に言えば、これでフラッシュ管が正常発光するかどうかも、やってみるまで分からない。
予想外に手間が掛かっているが、キセノンフラッシュ管を単体で入手してレーザーを自前で組み立てる場合も必要となるノウハウだ。今のうちに苦労しておくのは無駄にならない。
written by higashino [パルスレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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