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2006年10月3日(火) 17:32
気を取り直して、フラッシュ管にトリガー電極を取り付ける。古い方は比較的容易に剥がれた。
石英ガラスにエポキシだと、それなりの強度はあるが除去にもそう苦労しない程度の適度な接着力になるようだ。旧トリガー電極は3本撚り合わせだったが、今回は少しでも挿入時に邪魔にならないようにと2本撚り合わせにした。
黒い−側からSSY−1本体に差し込むため、引っ掛かりを考慮し−側を先に接着する。硬化したらフラッシュ管をぐるぐる巻いて+端子近辺で接着。5分硬化エポキシが固着するまで頑張って指で押さえ続ける。
これだけではまた失敗するので、差し込む穴の方も入り口を広げる。
突出部分を切り取り、残った部分も7ミリのプラ用ドリルで拡大。内部のガラス管までは削れないが、これで一杯一杯に受け入れ準備完了。
YAG棒端面と新装フラッシュ管を綺麗に清掃し、差し込む。最初に少々引っ掛かったが、何とか無事に挿入完了。果たしてこれで発光してくれるか?
ダンボール銃にガムテープで設置し、ターゲットの黒発泡スチロールを置く。コンデンサーの充電には20秒も掛かってしまう。対策はいずれ考えねばならないが、今は重要な問題ではない。
これで発砲出来なければ、後が無い。祈りながらサイリスターのスイッチを入れる。パチンと鋭い音と共に、信じられないほど明るい白い光が発泡スチロールから吹き出した。まるで発泡スチロールの中に火薬銃が隠されていて、それが発砲したかのような猛烈な光の棒である!
太さは1センチも無いが、長さ10センチ近く伸びたんじゃないか!?
レーザーではなく着弾点から吹き出すのが妙な感覚。これが赤外線パルスレーザーか!
レーザーは可視光でなければ面白くないと思っていたが、考えを改めるべきかもしれない。こいつは・・・凄い。
2発目を撃つ。同じような強烈なフラッシュが着弾点から放たれる。対YAGゴーグルは装着しているが、レーザーを照射された点から放たれる可視光だけで目を痛めそうだ。こいつは動画で撮る価値ありまくりだ。
ビデオを設置し、慎重に撮影パラメータを調整する。コンデンサーをチャージし、発射!
何も起こらない。+電極で火花が散るだけ。げげっ以前と同じ症状(焦)
その後は何度トリガーを掛けても+電極に火花が散り続ける。例の症状だ。慌ててバッテリー電圧を確認するが18.3Vと充分。もしやと思い、SSY−1を分解。フラッシュ管を取り出す。
予感は当たっていた。トリガー電極が蒸発して消えていた。
この前はローバッテリーに気付かず悩んでいたが、ローバッテリーならばサイリスターをONに出来ずトリガー火花は飛ばない。フラッシュ管が発光せずトリガー火花が+電極に飛ぶのは、トリガー電極が蒸発切断された場合の症状だったのである。
トリガーコンデンサーには0.05ジュールしか蓄積されないため、電極を蒸発させるのは無理だろう。トリガーが掛かってフラッシュ管内がプラズマ化し通電した時に、メインコンデンサーの電荷が一部トリガー電極に流入しているとしか考えられない。
フラッシュ励起YAGレーザーに大ジュールを注入する場合、誰でもフラッシュ管の耐久性を気にする。しかしまさかその前にトリガー電極の耐久性が問題になるとは思いもしなかった。オリジナルのトリガー電極も間違いなく同様に蒸発したのだ。そしてSSY−1を撃てなくなった。
対策をどうすれば良いのか?かなり頭が痛い。
written by higashino [パルスレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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