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2009年12月13日(日) 19:25
1)素材
2)ビーム径
3)入射許容角
4)損傷閾値
5)結晶の長さ
6)ウォークオフ角
7)温度許容幅
SHG結晶を選択する上で重要なのが7)である。自分も以前は認識していなかったのだが、ハイパワーグリーンならどんな結晶を使う場合でもアクティブな温度一定化装置が事実上必須である。そうなると、常温で運用出来ないというのはそれほどマイナスではない。
温度一定化は本来であれば励起用LDにも必須である。しかし電源の限られた携帯用の場合、それは実際問題として無理だ。ところが、SHG結晶は扱う熱量が小さいため、携帯用機器のバッテリーで十分に温度一定化を狙える。
すると結論を出すのは簡単で、大勢に従ってLBOを使うのが良い。
1064nm → 532nm の波長変換を行う場合のLBOには4つのタイプがあり、そのうちの1つを148〜149度の高温で使うとかなり理想的な性質になる。
3)が非常に大きくなる。
4)も非常に大きい。
6)がゼロになる。
以前はそんな高温をキープするのが鬱っとうしかったので敬遠したが、改めて考えるとそう悪くもない。
LBOユニットだけに通電して動作させるモードを作るのは簡単だ。普段は使用する数分前にLBOユニットの電源だけ入れれば良いし、消費電力は小さいと想定されるからイベント等では時間内ずっとLBOユニットの電源を入れたままで運用すればいい。実用上は殆ど支障がない一方で、波長変換の性能は高い。
素材としての変換効率はKTPの方が大きいのだが、KTPは4)で著しく劣る。そのため、ネットで良く見かける低出力のグリーンレーザーがKTPを使っている一方で、数ワット以上のグリーンレーザーは軒並みLBOだ。蛇足ながら自分が低出力と言う場合、光出力400ミリワットとかも含まれてます (^_^;)
秋月はじめ大半の温度計キットに使われている温度センサーは、最高でも150度までしか対応していない。そのため、148〜149度をキープするのに使うのが苦しい。だが、サーミスターを使えば悠々と測定出来る。
温度制御はペルチェ素子が使えると便利だ。一般にペルチェは高温に弱いが、耐熱200度までの製品なら簡単に通販で買える。
PIC16F88 あたりを使い、サーミスターの抵抗変化を読み取る。そして、Hブリッジを介してペルチェを加熱と冷却の両用で使う。プログラムを煮詰めれば、十分に使い物になると踏んでいる。
ところで、QCWで発振しているかどうか不明だと以前書いたが、光センサーとオシロを使えば簡単に確認できそうなことに気付いた。さっそく試してみるつもりだ。
written by higashino [パルスレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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