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2010年1月23日(土) 18:47

単純なようで面倒

 結晶オーブンの制御基板は、一見すると簡単である。サーミスターの抵抗値をA/D変換で読み込み、それに応じてヒーターをPWM制御するだけだ。しかし、自分としては初のPIC16f88でありアセンブラが変更されてもいる。初期設定CONFIG行からして面倒臭い。何度か設定ミスするに決まってる。
 また、制御基板はそれほど単純でもない。設定温度を越えたらオーブン電源をOFFして下がったらONする、みたいな単純な話だとPICを持ち出すまでもない。温度変化のオーバーシュートを抑えるクローズドループ制御を行ってこそ意味がある。そのような機能のデバッグを行うには状況をモニターせねばならず、どうしても液晶ディスプレイを接続したい。

 更に、オーブンは約110度の防湿庫モードオと150度弱の射撃モードがある。
 レーザー銃のトリガー入力も欲しい。1つにはレーザー発射により若干だが吸収ロスでLBOが加熱されるので、それを補正することで温度安定性を高めたい。もう1つは安全装置だ。LBOが非臨界位相整合の最適温度になっていない場合、レーザー銃のトリガーを引いても発射されないようにしたい。
 この手の強力なレーザー発振器にはキースイッチが付き物だが、計画ではスイッチ位置を少なくとも3段階設ける。

1 停止 システムOFFだがLBO結晶だけは約110度にキープ
2 暖気 システムOFFだがLBO結晶だけは150度弱にキープ
3 稼働 冷却系(水冷ポンプと各所空冷ファン)を稼働

 キーが状態3になっていて更にLBO温度もOKの場合のみ、トリガーでレーザーを発射出来る。
 キースイッチの状態とトリガーの状態も結晶オーブン制御基板に入力し、条件が満たされた場合のみトリガー信号を出力したい。
 とまあ結構入出力本数多いのだ。しかし一方では高速処理は要求されない。だから、内蔵8MHzクロックを使うことでフルに16本のI/Oを使ってみたい。余計な配線を減らせるのもおいしいし、どうっせ初めて使うならPIC16F84とは違う部分を味わいまくってみたいものだ。

 レーザーOKとなった場合は、
・タネ火レーザー励起LDに通電する。
・タネ火レーザーのQスイッチドライバーを稼働させる。
・増幅器LDに通電する。
 という処理を一気に行わねばならない。

 ラジコンバッテリーは過酷なカーレーシングで使う場合、1本あたり150〜200ワットで放電される。目論見ではLBO結晶オーブンだけ別電源とし、それ以外の消費電力を最悪でも720ワットに抑えたい。出来れば700ワット以下。そうすれば、ラジコンバッテリー4本直列の単一電源化も可能だ。この場合、24Vカーバッテリーと電圧が適合するため簡単に差し替えて使えるのもメリットとなる。

written by higashino [パルスレーザー] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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