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2019年6月10日(月) 23:02
起動輪基部を、車体外側に重ねてハンダ付け。
問題は、ここからだ。 4箇所に3ミリ穴が開いているが、これを6ミリにまで広げねばならない。なぜ5ミリなどもっとギリギリの大きさにしておかなかったかと言えば、中央の大穴と合体してしまうから。合体するのが正しい状態だが、最初から合体しているのは後加工の邪魔になるかもしれないと考えた。 結論から言うと、最初から合体させておくべきだった。直径5ミリまで広げると穴が合体し、それを6ミリまで広げる過程でセンターがズレる。一方向だけ抵抗が消えるのだから。
どっちみち、後加工は厄介なのだ。ならば最初から大きめの穴が開いているべきだった。
更に、大穴は直径19ミリ。これを19.3ミリに広げねばならない。そう、どうしようもなくハンパなサイズなのだ。リーマーでは側壁が斜めになるしそもそも19ミリまで太くなると、リーマーでステンレスを削るのはトルク的に無理がある。仕方なくヤスリで大雑把に広げ、ダイヤモンドヤスリで微調整する。 誘導輪基部どころではない、途轍もない難作業になった。
6ミリに拡張した周辺穴も、センターが狂ってるからそのままでは役立たず。
起動輪固定用のパーツを現物合わせし、ハマらない部分を回転式ダイヤモンドヤスリで削る。地道に調整を繰り返し、キツくもユルくもないベストフィットを目指す。手作業の職人芸だ。 こういう作業を数多く重ねる試作品は、「製造コストを算出できない」ということになる。
ステンレスを基本にしたフルスクラッチは、人件費を無視した素材代だけでもタミヤのフルオペを遥かに超越する。それに手間が加われば、想像を絶するコストになる。 だが、満足度もまた、桁違いだ。戦車の形をしたステンレスの重さは、それだけで相当な喜びを感じさせてくれる。
written by higashino [Sタンク 1/16] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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