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2020年1月19日(日) 21:36
どんなにPICソフトを修正しても、ステッピングモーターは動かない。
ならば、ハードだ。
スタンバイ&リセット端子への接続配線を切断すると、ステッピングモーターは普通に動き出した。外部クロック供給端子も、FLAG端子も、必要ないようだ。
必要なのはSPI関係の4本と、BUSY端子だけ。
ステッピングモーターの超低速性能は、期待通り素晴らしい。これなら、遠距離照準も余裕だろう。
しかし、危惧通り高速回転できない。脱調してしまう。これでは、ほぼ旋回不能だ。負荷が増えると脱調するってのも、扱い難い。
また、超低速を滑らかにすると、ステップ単位が小さくなってそもそも高速回転を設定できない。超低速をフルステップにすると、1ステップが1.8度しかないにも関わらず、回転振動が気になる。まあこれは最悪、無視すれば良い。パワーパックのギアで減速されるから、実用上の不快は小さいと考えられる。
これで話が済めばまだ、どこまで改善できるか設定を煮詰めるという方向に進める。
だが、設定を変更するとモーターが動かなくなった。1ステップだけは動くのだが、それで止まってしまう。停止状態だが保持トルクが消えているので、秋月ドライバーが仕事していない。
たまに動作するのだが、なぜ動作したか分からないまま再度突然死する。極めて、不安定。
仮に安定したとしても、必要な性能は明らかに出ない。低速トルクは問題無しだが、高速は最初から到達できない。Sタンクに使えないことは、明白だ。
秋月ドライバーで使用されているのは L6470 という制御ICで、外部からステッピング用のパルスを与えなくてもSPIで速度をデジタル値として与えれば動くという使い勝手の良さがウリだ。しかし最大の欠点として、電流を管理できない。
「停止時」「定速回転時」「加速時」「減速時」の4シーン別に、電圧を調整できる。だから、モーター電源8V以上となっていても、定格電圧の低いモーターをドライブ可能だ。しかし、あくまで電圧調整である。これでは、高速回転時に電流が不足し、トルクが出ない。
どう考えても、設定したいのは電圧ではなく電流だ。ふつうステッピングモーターなら、電流制御するものだろ。
トルクの稼げるバイポーラ型を、電流制御する。それがラジコン戦車用としてはファイナルアンサーのはずだ。
そう疑問を感じて調べると、案の定だった。安さを優先させる場合はユニポーラ型を電圧駆動するが、一般にステッピングモーターは電流駆動が当たり前らしい。そして L6470 のような、バイポーラ型を電圧駆動するというのは「普通は無い」タイプらしい。要するに、実用無視で単に回れば良いという、実験用途の製品。
自分が必要としているのは、それじゃない。回すことが目的ではなく、具体的なラジコン戦車を旋回させるのが目的だ。
そこで改めて、バイポーラ型を電流制御できるドライバーICを探す。いつも通り、秋月から始める。すると、TB67S101ANG が使えそうだ。
ユーザーのリクエストで仕入れました・・・という品か。たぶんバイポーラの電流制御という常識的な条件を満たすドライバーICを、それまで仕入れていなかったのだろう。
また東芝か。ほんと欲しい電子部品を探すと、結果的に東芝製でしたってことが多い。
written by higashino [Sタンク 1/16] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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