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2022年4月9日(土) 21:10
完成した 60p 化ファイルを、youtube にアップして確認する。すると、明らかに画質が低下している。
現在の youtube は 60fps にも対応しているということになっているが、それが実際の視聴環境で効果を発揮しているかどうかは別の話だ。
8192×4096 30fps でアップすると、SD動画作成が行われてその次にHD動画作成が行われる。SD動画だけが作成された状態で視聴すると荒いが、HD動画まで作成されてから視聴するとなかなか良い感じになっている。
これに対し 8192×4096 60fps でアップすると、2段階の動画作成が行われずなぜかSD作成後にそのまま完了してしまう。視聴すると、SD動画のような解像感しかない。将来的に再エンコで画質が向上するのかもしれないが、現時点では youtube に 8K60p をアップする意味が失せている。
Oculus Quest 2 で視聴する場合、内蔵メモリー転送ならば 6144×3072 60fps がベストである。この解像度を6Kとする。
youtube VR を視聴すると、30fps でアップしたものは4Kかなと感じる解像感。60fps でアップしたものは2Kかそれ以下だ。
高速なネット環境なら話は変わるかもしれないが、そういう高速な環境とVRゴーゴルを揃えている視聴者はどれぐらい居るのだろうか?
自分と同等の環境なら、60fps を捨てても 30fps アップの動画の方が明白に高品質と結論付けるしかない。実際、youtube には 8K60p を謳っているVR動画もあるが、視聴するとむしろ画質の悪さにがっかりする。
もちろん個人的に楽しむなら、60fps を内蔵メモリーに放り込んで天国。youtube 版とは別世界の映像を楽しめるのは、撮った人間の特権である。
こうなると、レガシー3D映像の 60p 化は、急いでも仕方ない。どうせ恩恵は、自分にしか無いのだ。ならばレガシーではなく、最新のVRを優先させる頃合いだ。
という訳で DUAL FISHEYE なのだが、こっちの方でも誤算が噴出している。
まず、EOS R5C はシネマEOSである。スチルとのハイブリッドではあるが、あくまでシネマカメラである。
その恐るべき証明として、EOS R5C はシャッター速度に「オート」が無いのだ。アイリスをオートにできるし、ISO感度をオートにできるし、ホワイトバランスもオートにできる。でも、シャッターはマニュアル設定しかできない。
ムービーでは高速過ぎるシャッターは嫌われ、コマ速を360度とした角度でシャッター速度を示す文化である。ムービーの人間がやたら内蔵NDフィルターを欲しがるのも、明るい場所でシャッター速度が上がり過ぎるのを嫌うからだ。ここでアイリスを絞ったのでは、意図した被写界深度にならず意図した映像にならない。
つまりムービーの世界ではシャッター速度とは完全に管理下におくべきもので、機械が勝手に変更するのは困るのだ。
だが自分が動画ばかりではあるが、そういうムービーの世界の常識はクソくらえ!である。シャッター速度などむしろ、被写体が止まる超高速であるべき、という主義だ。そうなると、シャッター速度がオートにならないのは非常に使いにくい。
許容できる最大までアイリスを開けて、機械任せでシャッターを最速にするというのが、自分の撮り方なのだ。一眼動画はこれができるからシネマカメラと違って快適なのだが、EOS R5C はシネマカメラだった!
EOS R5 と EOS R5C の違いについてあちこちで語られているが、嗜好によっては途轍もない差となるこの点に触れた記事は見たことがない。
EOS R5C は、シャッター速度をオートにできません!
露出補正をダイヤルに割り当てできないのも、使い勝手が悪い。露出補正範囲がプラスマイナス2しかない点からしても、そういう使い方は想定していないのだろう。スチルカメラであれば、いまどき露出補正範囲がプラスマイナス2だけなんて、確実に叩かれる。
いやほんとこうなると、EOS R5 に空冷ファン付けるだけで良かったんだよ!という意見にも賛同したくなる。スチルと動画のOSを分けたことにより、一眼動画の良さがスポイルされまくっている。
written by higashino [Virtual Reality] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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