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2022年6月4日(土) 21:50
VR撮影やってて最大のネックだと感じるのが、画質である。
VRは画質が悪いので、高画質で残したいがために通常の撮影を選択したくなることも多いのだ。今や通常の動画は、充分な画質に達していると感じる。しかし、VR動画は不十分な画質と言わざるを得ない。ここを何とかできないと、VRは離陸できないかもしれない。
人間の肉眼は、分解能1分と言われる。これは1度の60分の1であり、すなわち1度を60分割する分解能。
VRで解像度を示す指標が、Pixel Per Degree である。1度あたり何ピクセルか?というもので、60あれば肉眼の分解能に匹敵する。しかし例えば、Quest 2 は21PPDしかない。肉眼の3分の1の分解能しかないのだ。
VRゴーグルという再生機器だけでなく、VR動画という撮影側も同様にシビアである。360度を60PPDで撮影しようとすれば、21600ピクセル必要。つまり、22K動画となる。VR180 3D は動画情報量として VR360 と同じなので、やはり22K動画で撮影せねば足りない。
それなのに現実は、8K動画がハイエンドなのだ。しかもVRは、高フレームレートが必要。8Kでも30pではお話にならない。
アマチュアが手に入るレベルの機器だと、撮影側も再生側も分解能が3倍ぐらい不足している。
VRゴーグルのスクリーンドアなどもあって、鑑賞すると画質の悪さが目立ちまくる。近距離の人物だと立体感が臨場感を生むだけでなく、分解能の不足が気になり難い。かくして今のところ、世間で VR180 3D は近距離人物専用(意味深)みたいになっている。
VRゴーグルに関しては、中心視野に高解像度のスクリーンを配置。周辺視野に低解像度のスクリーンという方式で、60PPD以上の分解能を実現させる目処も立っている。だが、そのようなトリックを用いても、映像作成側は困る。ゲームのようにその場で映像を作り出す場合は、演算量が減るので対応可能だ。しかし、実写VRだと、撮影時点で全領域を高解像度で記録しておく必要があって、やはり22K動画が必要になる。
追加すれば、大抵の実写機器は単板式なので、22K動画に横22Kピクセルのセンサーでは分解能が足りない。横32Kぐらいからオーバーサンプリングしないと、実際に肉眼の分解能なみの映像は記録できない。
ゲームなら単板も3板もへったくれもなく、シャープな映像を生成できる。この点でも、コンテンツとして実写VRは不利である。
メタバースなどを作るのにも、実写VR機器は必要ない。画質不足がネックとなり、将来的にVRが隆盛しても実写VRは廃れてしまうかもしれない。画質の足りる実写VR撮影機器が技術の進歩で買えるようになるかもしれないが、そのような機器が旅行やイベントに持ち出せるサイズあるいは重さに収まるとは想像できない。
プロがクルマで輸送するような装置になるのではないか?
実写VR撮影で唯一現実的なのが、静止画VRである。
VRというより立体視できる状態でスチル撮影したいことは良くあり、あるいは被写体が動体ではないので動画で撮るのが無駄ということも多い。DUAL FISHEYE でも動画だけでなく静止画も多用している。
静止画であれば、手持ちハイレゾショットというのがある。センサーをズラしながら連写し、それを合成して高解像度・多色情報の静止画を得る。高画素機でハイレゾショットを使えば、現実的な機器で解像度の足りるVR静止画も可能だ。遺憾ながら、キヤノンには無いんだよな。
ハイレゾショットによるVR静止画撮影。将来高性能なVRゴーグルが普及する可能性を見据え、何とかならないかアンテナを張っておく必要ありだ。
written by higashino [Virtual Reality] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]
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